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海はだれのものか

本日7日の午後5時から気仙沼魚市場会議室で開催される「東北の美しい未来を考えるフォーラムin気仙沼」については昨日紹介しました。防潮堤問題についても意見が交換されることでしょう。

ご紹介が遅れましたが、2月1日の三陸新報に気仙沼高校の同級生である大島〈宮古屋〉熊谷雅裕君が気仙沼大島における防潮堤についての投稿が掲載されました。〈防潮堤のおかしな話〜海は誰のものか〉。

2月1日三陸雅裕

2月1日付け三陸新報投稿欄イメージ

雅裕君から投稿原稿原文を送ってもらいました。長文ですが以下に紹介します。なお、文中で下線をひいたところは、三陸新報紙面では省略されているようです。〈カダリ過ぎ〉と思われたか(笑)。


◎防潮堤のおかしな話 〜 海はだれのものか

 先日、市の都市計画マスタープランについて地域懇談会があり、大島地区の集会に参加しました。

 課題(1)定住を促す生活産業基盤の整備(2)大島架橋を契機とする観光地としての魅力向上(3)沿岸部における防災性の向上(4)豊かな自然環境の保全と活用の4項目の説明がありました。

 しかし、具体策を聞くと納得する答えはありません。そして地図上では大島の西側が防潮堤を示す赤い線で亀山から龍舞崎近くまで引かれています。対岸も鹿折から岩井崎まで赤い線が続いています。

 自然の緩衝帯を壊し、人口の巨大水路を造ることが、防災性の向上になるのでしょうか。そして、豊かな自然環境の保全と活用や観光地としての魅力向上になるのでしょうか。

 そして、さらにおかしな話があります。大島の要害中沢地区は防潮堤の工事発注が終わっているとのことでした。要害中沢地区の防潮堤は船揚場を中心にして左右に計画され、高さが左側4.5m、右側7mです。そして海に12mと21m張り出します。

 ここはウニ、アワビ、海藻、魚の成育場所です。開口時は要害中沢地区の人たちだけではなく、大島で漁業権を持っている人は誰でも獲りにいける場所です。そこを破壊して造るわけです。これは全島民の問題です。そこで県の職員に漁協から承認を得て補償額も決まったのかと聞くと「それはこれからだ」と言います。

 防潮堤を造るにしても、漁協との話し合いや漁業権の問題を解決してから、工事発注するのが筋だと思うのです。大島の漁協役員に「話がきていますか」と聞くと」まったくない、それは本当か」と逆に聞かれます。県の職員は「住民の合意を得ている」と話します。集まった人数を聞くと10数人との答えです。地区住民の合意を得ていると言いますがこの地区だけで数百人が住んでおり、多くの人は知らないと答えます。

 知っていると答えた人でも「近所付き合いがあって、反対と言えないんだよ」「海が見えなくなり、逆に怖いから要らない。だけど私は言えないので代わりに言って下さい」など、建設反対をはっきり言えない人がたくさんいます。それでも県の職員は「地権者の了解を得ている」と言います。「海は海沿いの地権者のものですか」と聞くと「違います」と答えます。ではどうして工事発注できるのか、聞いても答えがありません。つまり県は、地権者と数人の賛同者だけで防潮堤建設を決定し、進めているわけです。

 漁業権だけではなく、自然環境や景観を考えると全島民の問題で、一地区のそれも地権者の問題ではないと思います。大島だけではなく、唐桑から小泉まで同じ手法で防潮堤建設を決定し、進めているとしたら、将来に禍根を残します。もう一度、県も市も住民の意見要望を聞くべきだと思います。出来てしまえば壊せません。さらには維持管理費が重くのしかかり、子孫に過大な負債を負わせることになります。

 防潮堤を造らないと復興が遅れるとの意見があります。しかし海を壊せば、課題(1)の定住を促す生活産業基盤がなくなり、奥尻島のように人口流出を加速させます。また「他の地区の人が口を出すな」とか「他の地区のことは言えない」と言う人がいます。「海は公のもの」で、その地区や地権者のものではありません。海は国民の共有財産です。

 小泉では反対意見を封じ込めている様子がNHKで放映されていました。それで良いのでしょうか。防潮堤建設が地権者の了解や、一部の賛同者だけを集めて決定されているとしたらおかしな話です。

 「海と生きる」気仙沼市です。海からの視点で、計画を見直すべきと思います。

(大島中学校仮設)熊谷雅裕


投稿原文は以上です。雅裕君の防潮堤に関する投稿はこれで5回目となります。これまでの投稿内容は以下のリンクから。これらは、雅裕君の個人的な意見というよりも、大島はじめ多くの気仙沼市民の静かな思いではないでしょうか。

1回目2012年 6月20日投稿
2回目2012年 8月 9日投稿
3回目2013年 2月20日投稿
4回目2013年11月18日投稿
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テーマ : 東北地方太平洋沖地震義援金、災害援助
ジャンル : 福祉・ボランティア

tag : 気仙沼 気中20 気仙沼中学 防潮堤を勉強する会 防潮堤 東北の美しい未来を考える

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気中20回生支援会

Author:気中20回生支援会
東日本大震災で被災した気仙沼中学校第20回卒業生(1967年3月卒/67~68歳)たちを支援する首都圏在住同級生を中心としたグループです。魚町出身東京在住の3年8組小田が書いています。

twitter:@kechu20

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