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たんがいでけんね

防潮堤問題についての〈コンクリート〉な話が続いておりましたので、本日は気仙沼弁の話題でしばしリラックス。

気仙沼の南町で育った妻から聞いた話です。私が適当につくり直しているところがありますが、つぎのようなことでした。

気仙沼魚町出身のAさんが東京の大学で音楽を学んでおりました。そしてある日のこと、演奏会の準備のために楽器を運んでいたとき、回りの人に声をかけます。
〈誰か、一緒にたんがいでくれませんか〉
そしてその声に〈は〜い〉といって手伝ってくれたのが、山形出身の女子学生だったというのです。

この話を聞いたのは20年以上も前のことなのですが、いま思い出してもかなり笑えます。〈たんがぐ〉とは、〈持ち上げる、移動する〉。『けせんぬま方言アラカルト』(菅原孝雄編)では、用例として「こいづ、重(おも)でがらたんがえですけらいん」を掲げています。〈すけらいん〉は〈助けてください/手伝ってください〉。

Aさんは〈たんがぐ〉を標準語と思っていたのですね。地元気仙沼では〈誰か、一緒にたんがいでけんねすか〉というところを、ちょっとすまして〈誰か、一緒にたんがいでくれませんか〉と。

そのお願いにすぐに反応した山形出身の人。〈たんがぐ〉は山形と〈共通語〉だったのですね。とってもいい感じ。やさしい人柄がしのばれます。

東京に出てきた人の口からこぼれでる故郷の言葉。これをとっても好ましく感じるのは還暦を過ぎたからなのでしょうか。

気仙沼出身のシンガー畠山美由紀さんはいま、毎週土曜日の午前11時から2時間、FMヨコハマの〈Travelin' Light〉という番組でDJをつとめています。なかなか楽しい番組で私も聴いているのですが、美由紀さんのおしゃべりの中に、時として気仙沼の〈なまり〉というか〈かおり〉を感じることがあります。けっして〈たんがぐ〉みたいな言葉を使うということではなく、微妙なイントネーションなのですが、わかる人にはわかる、うれしい瞬間です(笑)。

このFM番組、ネットの〈radiko〉でも聴けますので、是非みなさんも、美由紀さんの語りのなかに気仙沼の〈かおり〉を感じてとってみてください。じゃなかった、〈聴イデミデケンネ〉か。


FMヨコハマ〈Travelin' Light〉番組サイト
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テーマ : 東北地方太平洋沖地震義援金、災害援助
ジャンル : 福祉・ボランティア

tag : 気仙沼 気中20 気仙沼中学 畠山美由紀 Travelin' Light

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たんがぐのこと

ご無沙汰です。

書かずに居られず、筆を取りました。(マウスを握りました!かな?)

大学に入って居酒屋でアルバイトを始めましたが、ごみの片付けの時に同じようなことがありました。

『ちっと、そっちたんがいでもらえませんか?』と言った言葉に反応してくれたのは、福島いわきの出身の先輩で、『H君(私のこと)、たんがぐっつて言っても誰もわがんねぇよ!』と、わがんねえよの語尾が上がる独特の訛りで腹を抱えて笑われました。

先輩も久しぶりに聞いたのか、笑いのツボにはまった様子でしばらく笑い止らず状態。

上京2ヶ月くらいのことですし、兄と同居してたので、標準語とは思わないまでも、無意識のうちに口をついてましたね。

石川啄木は、ふるさとの言葉を求めて上野の停車場に行ってたようですが、時代は下って

『ふるさとの 訛りなつかし おださんの ブログのなかに そを聴きにゆく』

に変わりましたね(笑)

Re: たんがぐのこと

いつもありがとうございます。このコメント、明日のブログで紹介させていただきます。よろしくお願いいたします。
プロフィール

気中20回生支援会

Author:気中20回生支援会
東日本大震災で被災した気仙沼中学校第20回卒業生(1967年3月卒/67~68歳)たちを支援する首都圏在住同級生を中心としたグループです。魚町出身東京在住の3年8組小田が書いています。

twitter:@kechu20

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