海が奪われる

2月8日のブログ「復興が「人質」に」で紹介した2月6日付毎日新聞夕刊の記事「巨大防潮堤に、本音は反対」。その続報が3月7日の毎日新聞夕刊にありました。記者は浦松丈二さんです。見出しは「巨大防潮堤に海が奪われる」。

防潮堤堤毎日
毎日新聞3月7日夕刊 記事イメージ(クリックで拡大)

リード文はつぎの通り。
「万里の長城のような巨大防潮堤が東日本大震災の被災地に築かれようとしている。本欄(2月6日付)で「巨大防潮堤に、本音は反対」という地元の声を紹介したところ、多くの反響が寄せられた。防潮堤計画の何がそんなに問題なのか? 続報をお届けしたい」

今回とりあげられているのは、気仙沼市大谷地区。防潮堤を砂浜から陸側に後退させる「セットバック案」を住民が要請し、市側が同意したものの、制度の壁が立ちはだかっているというのです。記事の内容がネットで公開されているので是非お読みください。

毎日新聞3月6日東京夕刊記事

ブログでも紹介した〈課長通達〉に関する部分を紹介しておきましょう。

「防潮堤は、国が方針を決め、県知事が計画を策定し、県や市町村などの海岸管理者が設計することになっている。今回の防潮堤の高さを決める方法は、2011年7月8日に国土交通省など関連省庁課長名で出された通知で示された。「数十年から百数十年に1度程度」の津波を防ぐ高さにする内容だ。

不思議なことに通知は、東日本大震災級の津波は「最大クラス」の例外として防潮堤で防げなくてもいいことにしている。同年6月の中央防災会議専門調査会中間報告で示された専門家の見解を踏まえたという。震災で大谷地区の海岸には20メートル級の津波が押し寄せた。あの津波を防げない防潮堤に砂浜を覆われるのは釈然としない。

県担当者が説明する。「今回計画されている防潮堤は明治三陸地震(1896年)の津波に対応したもの。災害復旧事業として費用の3分の2以上が国庫から出る。前の防潮堤が建設された1960年代は県の財政事情が悪く、チリ地震(1960年)にしか対応していなかったから今回は高くなった」
国の補助金が出るから無理にでも通知に合わせて防潮堤の高さを決める、と聞こえる。」

そして記事はつぎのように結ばれています。

「大震災から2年。津波にえぐられた被災地の海岸に、ようやく砂が戻りつつある。防潮堤の巨額予算の一部でも住民本位の街づくりに回すことはできないのか」

まったくそのとおり。毎日新聞の浦松丈二記者に拍手。

前回2月6日の毎日新聞記事
2月8日ブログ「復興が「人質」に」
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東日本大震災で被災した気仙沼中学校第20回卒業生(1967年3月卒/65~66歳)たちを支援する首都圏在住同級生を中心としたグループです。魚町出身東京在住の3年8組小田が書いています。

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