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震災地方言の危機

文化庁が主催する令和3年度「危機的な状況にある言語・方言サミット」が1月29日(土)・30日(日)の両日、気仙沼中央公民館で開催されます。「気仙沼さ来てけらいん」が詳しく紹介しています。



はじめにお伝えしておくと、この催しのオンライン参加申し込みはすでに終了しています。また、中央公民館での参加申し込みは本日1月26日までとなっております。詳細はサイトをご覧ください。

◎危機的な状況にある言語・方言

サミット名称にある「危機的な状況にある言語・方言」とは、〈危機的な状況にある言語としての方言〉ということではなく、「危機的な状況にある言語や方言」ということのようです。

このサミットは今回が6回目となります。これまでの開催経過はつぎのとおりです。

①平成27年度  沖縄大会
②平成28年度  奄美大会(与論)
③平成29年度  北海道大会
④平成30年度  宮古島大会
⑤令和元年度  奄美大会(奄美大島)
⑥令和2年度  気仙沼市での開催を予定していましたが、新型コロナ対応で中止
⑥令和3年度  気仙沼大会

はじめは、6回目がなんで気仙沼なのだろうと思いましたが、文化庁サイトの説明文を読んで、背景がわかりました。

このサミットがテーマ対象としている言語・方言には、大きく2つの種類があります。ひとつは、ユネスコ(国連教育科学文化機関)が消滅の危機にあるとした日本国内の8方言。そしてもうひとつが、東日本大震災において危機的な状況が危惧される方言です。つまり、〈ユネスコ枠〉と〈被災地枠〉の言語・方言がテーマになっているといってよいでしょう。

これまでの5回はユネスコが消滅の危機にあるとしている国内8方言・言語に関係する地域でした。そして、今回の気仙沼での開催は被災地としてのものです。

◎ユネスコ認定/消滅の危機にある言語・方言

文化庁の関連サイトによれば、ユネスコが平成21年2月に発表した “Atlas of the World’s Languages in Danger”(第3版)には、世界で約2500に上る言語が消滅の危機にあるとして掲載されているそうです。

その中には日本国内の8言語・方言が含まれています。危機の度合い別の8言語・方言はつぎのとおりです。

【極めて深刻】アイヌ語
【重大な危機】八重山(やえやま)語(八重山方言)、与那国(よなぐに)語(与那国方言)
【危険】八丈語(八丈方言)、奄美語(奄美方言)、国頭(くにがみ)語(国頭方言)、沖縄語(沖縄方言)、宮古語(宮古方言)

なお、ユネスコでは「言語」と「方言」を区別せず,全て「言語」で統一しているそうです。〈〜語〉の後の( )内に〈〜方言〉と記してあるのはそのせいなのでしょう。

◎被災地の方言

プログラム内容を見ると、「気仙沼方言」のほかに「被災地方言」という言葉がありました。東日本大震災によって消滅の危機にある方言ということでしょうか。はじめて接する言葉でちょっととまどいをおぼえました。

文化庁では、平成23年度と24年度に委託事業として「東日本大震災において危機的な状況が危惧される方言の実態に関する調査研究」をおこなっています。サミット開催は、これらの成果も反映されているようです。

気仙沼の方言もその研究対象のひとつです。ちょっとのぞいてみましたが、発音とかアクセントとか、とても難しい内容でしたので詳細は略します。

◎佐藤千晶さんも登壇

気仙沼出身者として、サミット内容のなかに興味を引かれるプログラムがありました。ひとつは、1月29日14:15からの基調講演です。東北大学の小林隆教授による「東北方言の魅力を語る—気仙沼方言を通して」。気仙沼弁の魅力が、語られることでしょう。

もうひとつは、1月30日13:15からの協議「民話を通した方言継承の可能性」。パネリストのひとりがフリーアナウンサーで「みなと気仙沼大使」もつとめる佐藤千晶さんなのです。

千晶さんは文化放送の「走れ!歌謡曲」のパーソナリティをつとめていましたが、その中でたびたび気仙沼弁を紹介し話題になりましたね。また、NHKの朝ドラ「おかえりモネ」では、宮城の方言指導にもたずさわっています。そうした経験をふまえ、〈方言継承〉の可能性や方法などについて語ってくれると思います。

以上、サミット内容の紹介というよりも、〈危機的な状況にある言語・方言〉とは何かということについての話になってしまいました。

東日本大震災によって、「気仙沼方言がどのような危機に直面しているのかについては、正直なところよくわかりませんでした。それについては、土日のサミットでということかと。

(新型コロナのこともちょっと心配ですが、それはまた別の話ということで)

(1/27追記:この方言サミットは、コロナ感染症拡大防止のため、会場参加を取りやめ、オンライン参加のみとなったそうです。1月27日時点)

2021年6月30日ブログ「モネのなまり指導」
2021年5月4日ブログ 「モネ」の方言指導

 
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テーマ : 気仙沼
ジャンル : 地域情報

tag : 方言気仙沼弁

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気中20/小田

Author:気中20/小田
このブログは、東日本大震災で被災した気仙沼中学校第20回卒業生(1967年3月卒/71~72歳)たちを支援する首都圏在住者「気中20回生支援会」ブログとして始めました。いまは、気仙沼出身東京在住者による気仙沼情報ブログとして、魚町育ちの小田(気中3年8組)が書いています。

Twitter: @kechu20

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