4/3 東孝さん訃報
総合格闘技の先駆者として広くしられる気仙沼出身の東孝(あずま・たかし)さんが4月3日に亡くなったとのことです。大道塾の発表では、末期胃がんとの診断があり闘病中だったといいます。ヤフーで配信された記事を紹介します。
東さんは1949年気仙沼生まれで鹿折(ししおり)小・中学校から気仙沼高校へ。気高では私たちの1年先輩です(気高21回生)。気高では柔道部に所属し、〈ぎっこ〉さんこと伊藤毅一先生の指導を受けています。
このブログで東さんをはじめて紹介したのは、2013年7月開催の気仙沼高校関東同窓会を報告した7月15日記事でした。まずはその時の写真から。前列左から3番目が東さん。後列右端に菊田裕美君(3年1組)がうつっていますが、このたびの訃報も裕美君が教えてくれました。

写真にそえた説明記事をつぎに。〈懇親会はいつものように和気あいあいとした雰囲気で進行。私たち気中20回生/気高22回生のテーブルには一年上の先輩も同席していました。そのひとりは、日本を代表する空手・武道家である東孝さん。7月9日のブログで紹介した水道橋博士の記事では〈実戦空手の雄「大道塾」の創始者〉として紹介されていましたね。せっかくの機会なので東さんを囲んで記念写真。〉
そして、このブログでの紹介を東さんにメールで伝えたところ、丁寧な返信をいただきました。その内容を紹介したブログを以下に再掲します。
◎東孝さんのメール
2013年7月19日ブログ再掲
7月13日の気仙沼高校関東同窓会でご一緒した一学年先輩の東孝(あずま・たかし)さんに、ブログでの写真紹介を連絡したところ、ていねいな返信メールを頂戴しました。

東孝さん(大道塾ホームページより)
まずは、東さんの略歴をウィキペディアなどで簡単にまとめておきましょう。気仙沼高校を卒業後、陸上自衛隊を経て、早稲田大学第二文学部に入学。在学中1971年に極真会館に入門し空手道に取り組み、早稲田大学極真空手部を創設、初代主将となりました。極真会館が主催する選手権大会の主要戦績はつぎの通り。
1974年 第6回全日本大会準優勝
1975年 第1回世界大会 6位
1977年 第9回全日本大会優勝
1979年 第2回世界大会4位
要するに〈極真のチャンピオン〉だったわけです。そして1981年には「大道塾」を設立、代表師範・塾長として現在にいたります。その東さんのメールを、了解を得ましたので以下に紹介します。なお、東さんは鹿折小・中出身です。
「 いやー、楽しかったね、同窓会! こんなに取りあげてもらって気が引けるね。でもいろんな先輩方と会えて叱咤激励されたり、様々な後輩を見ては刺激をもらったよ。
私はかなり“変わっていた”部類で (笑)、はたからは、好き勝手に山あり谷ありの人生を送ってきた血の気が多い人間のように見えるかもしれないが、根は気が小さいから「やっとみんなと同じようにああいう席に顔を出せるようになったな~」とチョッとホッとしているんだよね (爆)。
高校卒業時には「竜馬が行く」の坂本龍馬に憧れて“革命の志士”たらんと家を飛び出したは良いけれど、上京した頃には70年安保は終息していて(今になると、運が良かったんだろうね)、人生の目標を見失ったようなもので、しばらくはボーとしていたんだ。けれど、幸いにも“武道”という“天命”を見つけることができたから、最近は「何とか平仄(ひょうそく)はあってきたかな?」と思っている次第。
とは言っても、現在は空手家ではなく「空道(くうどう)」(よく“手”抜きと言われる(笑)という総合武道を主宰し、「第二のオリンピック」と言われる「World Games」に、Demo種目ではあるが参加できることになり、今月27日から南米・コロンビアで行われる「World Games 2013 Cali」大会に行ってきます。
トランポリンやバドミントン、女子重量挙げ、テコンドーなども「World Games」を通じてオリンピック種目となっているので、「空道」も将来のオリンピック種目化は夢ではない!と、64歳にして10周(30周?)遅れくらいで「疾風怒濤の時代(strum und drang era)」を走ってるドンカメ(笑)。「何とかの冷や水」でゴールまで息が続くか?が心配な今日この頃 (爆)。
気が向いたなら大道塾のホームページを覗いてみてチョ。さらにまた気が向いたなら、大会等を見に来てもらい「空道のオリンピック競技化」へのご支援、ご声援のほどを。」
東さんのメールは以上です。なお、文中の(爆)は(爆笑)の略。念のため(笑)。それと〈平仄があう〉とは、〈物事の筋道があってくる〉という意味でしょう。大道塾のホームページ中の塾長コラムを読むとわかるのですが、東さんはこうした漢語的な表現や故事ことわざをよく使います。コラムのなかには2011年3月に書かれた「東日本大震災に想う」という一文もありますのでぜひお読みください。
「大道塾」公式ホームページ
最後に、メール内容のブログ紹介を了承していただいたときの文面を紹介しておきます。
〈俺のはみ出し人生が何の役に立つかは知らないが、ま、「虚仮(こけ)の一念」というか「人間到る所に青山あり」の気でやれば、いつかは何とかなるというように見てもらえれば、一興かと。笑 〉
東孝さんのますますの活躍を期待しています。
ありがとうございました。押忍!
7月15日ブログ「気高同窓会の報告」
再掲内容は以上です。
享年71。まだまだ若いし、いろいろとこれからだったろうにと。
東孝さんのご冥福を心からお祈りいたします。
【訃報】大道塾塾長 東孝が死去、伝説の極真王者から総合格闘技の先駆者に(イーファイト)#気仙沼 #気仙沼高校 #Yahooニュース https://t.co/ON7CrjpQmp
— 気中20/小田 (@kechu20) April 13, 2021
東さんは1949年気仙沼生まれで鹿折(ししおり)小・中学校から気仙沼高校へ。気高では私たちの1年先輩です(気高21回生)。気高では柔道部に所属し、〈ぎっこ〉さんこと伊藤毅一先生の指導を受けています。
このブログで東さんをはじめて紹介したのは、2013年7月開催の気仙沼高校関東同窓会を報告した7月15日記事でした。まずはその時の写真から。前列左から3番目が東さん。後列右端に菊田裕美君(3年1組)がうつっていますが、このたびの訃報も裕美君が教えてくれました。

写真にそえた説明記事をつぎに。〈懇親会はいつものように和気あいあいとした雰囲気で進行。私たち気中20回生/気高22回生のテーブルには一年上の先輩も同席していました。そのひとりは、日本を代表する空手・武道家である東孝さん。7月9日のブログで紹介した水道橋博士の記事では〈実戦空手の雄「大道塾」の創始者〉として紹介されていましたね。せっかくの機会なので東さんを囲んで記念写真。〉
そして、このブログでの紹介を東さんにメールで伝えたところ、丁寧な返信をいただきました。その内容を紹介したブログを以下に再掲します。
◎東孝さんのメール
2013年7月19日ブログ再掲
7月13日の気仙沼高校関東同窓会でご一緒した一学年先輩の東孝(あずま・たかし)さんに、ブログでの写真紹介を連絡したところ、ていねいな返信メールを頂戴しました。

東孝さん(大道塾ホームページより)
まずは、東さんの略歴をウィキペディアなどで簡単にまとめておきましょう。気仙沼高校を卒業後、陸上自衛隊を経て、早稲田大学第二文学部に入学。在学中1971年に極真会館に入門し空手道に取り組み、早稲田大学極真空手部を創設、初代主将となりました。極真会館が主催する選手権大会の主要戦績はつぎの通り。
1974年 第6回全日本大会準優勝
1975年 第1回世界大会 6位
1977年 第9回全日本大会優勝
1979年 第2回世界大会4位
要するに〈極真のチャンピオン〉だったわけです。そして1981年には「大道塾」を設立、代表師範・塾長として現在にいたります。その東さんのメールを、了解を得ましたので以下に紹介します。なお、東さんは鹿折小・中出身です。
「 いやー、楽しかったね、同窓会! こんなに取りあげてもらって気が引けるね。でもいろんな先輩方と会えて叱咤激励されたり、様々な後輩を見ては刺激をもらったよ。
私はかなり“変わっていた”部類で (笑)、はたからは、好き勝手に山あり谷ありの人生を送ってきた血の気が多い人間のように見えるかもしれないが、根は気が小さいから「やっとみんなと同じようにああいう席に顔を出せるようになったな~」とチョッとホッとしているんだよね (爆)。
高校卒業時には「竜馬が行く」の坂本龍馬に憧れて“革命の志士”たらんと家を飛び出したは良いけれど、上京した頃には70年安保は終息していて(今になると、運が良かったんだろうね)、人生の目標を見失ったようなもので、しばらくはボーとしていたんだ。けれど、幸いにも“武道”という“天命”を見つけることができたから、最近は「何とか平仄(ひょうそく)はあってきたかな?」と思っている次第。
とは言っても、現在は空手家ではなく「空道(くうどう)」(よく“手”抜きと言われる(笑)という総合武道を主宰し、「第二のオリンピック」と言われる「World Games」に、Demo種目ではあるが参加できることになり、今月27日から南米・コロンビアで行われる「World Games 2013 Cali」大会に行ってきます。
トランポリンやバドミントン、女子重量挙げ、テコンドーなども「World Games」を通じてオリンピック種目となっているので、「空道」も将来のオリンピック種目化は夢ではない!と、64歳にして10周(30周?)遅れくらいで「疾風怒濤の時代(strum und drang era)」を走ってるドンカメ(笑)。「何とかの冷や水」でゴールまで息が続くか?が心配な今日この頃 (爆)。
気が向いたなら大道塾のホームページを覗いてみてチョ。さらにまた気が向いたなら、大会等を見に来てもらい「空道のオリンピック競技化」へのご支援、ご声援のほどを。」
東さんのメールは以上です。なお、文中の(爆)は(爆笑)の略。念のため(笑)。それと〈平仄があう〉とは、〈物事の筋道があってくる〉という意味でしょう。大道塾のホームページ中の塾長コラムを読むとわかるのですが、東さんはこうした漢語的な表現や故事ことわざをよく使います。コラムのなかには2011年3月に書かれた「東日本大震災に想う」という一文もありますのでぜひお読みください。
「大道塾」公式ホームページ
最後に、メール内容のブログ紹介を了承していただいたときの文面を紹介しておきます。
〈俺のはみ出し人生が何の役に立つかは知らないが、ま、「虚仮(こけ)の一念」というか「人間到る所に青山あり」の気でやれば、いつかは何とかなるというように見てもらえれば、一興かと。笑 〉
東孝さんのますますの活躍を期待しています。
ありがとうございました。押忍!
7月15日ブログ「気高同窓会の報告」
再掲内容は以上です。
享年71。まだまだ若いし、いろいろとこれからだったろうにと。
東孝さんのご冥福を心からお祈りいたします。
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