おかみのさんま

すでにご存じですね、気仙沼の斉吉商店/斉藤和枝さんの著書「おかみのさんま」。日経BP社刊。この本、4月のはじめには読んでいたのですが紹介が遅くなりました。とても面白かった。和枝さんが語る斉吉商店のストーリーは、ネットの「ほぼ日」サイトなどでも読んでおりましたが、新しい話やエピソードが満載で充実した内容となっています。編集・構成も良く、一気に読み通すことができました。

  (画像クリックでAMAZONのサイトへ。購入も可能です)

ここでは、斉吉商店3代のヒストリーを要約して紹介しましょう。

まずは曾祖父の吉之進が魚町でお芋やリンゴを売る食品小売店「斉吉商店」を開きます。この本の口絵で紹介されている写真にその魚町の店がうつっています。なつかしい。エースポート〈港町ブルース〉の碑の向こう側。たしか入沢方向への道路の右の角にありましたね。私の記憶では〈個人仕込み〉という表示があったようななかったような。

祖父の藤太郎も店を継ぎますが、そこに嫁いだ〈みさほ〉は、つきあいのあった船主さんの勧めもありなんと廻船問屋を始めます。そしてその子、つまり和枝さんの父・健一と問屋業を発展させていきます。本では、祖母みさほの、和枝さんの母・貞子に対する厳しい態度や和枝さんのお稽古事への対応なども描かれていますが略します。

和枝さんは仙台の短大に進みます。祖母みさほはすぐに仕事をさせたかったようですが、母・貞子が説得しました。そして仙台の市場を経営する水産会社に就職。社長秘書となります。しかしその後、実家に戻されての〈家事手伝い〉へ。

気仙沼では、長靴をはいて市場に出るなど家業にせいを出します。そして26歳の秋に結婚。中学時代の同級生である純夫さんが婿に入ったのです。現在の斉吉商店3代目社長です。ここに至るまでの数度のお見合いや、中学1年のころの純夫さんに対する秘めた思いについては、ぜひ本書にて。

紹介がちょっと長くなりました。急ぎます。
父の健一さんは、大きな決断をします。〈海から陸へ〉の転換です。魚問屋業から魚の加工品販売に大きく舵をきったのです。ここから現在の斉吉商店への流れができあがるのですが、そこには多くの苦労がありました。そしてそれは貴重な教訓、経験となっていくのです。そして最終章は〈震災が教えてくれたこと〉。要約はやめておきましょう。ぜひこの本をお読みください。

本書では、和枝さんが大切にしている言葉のひとつとして、〈進化論〉で知られるチャールズ・ダーウィン『種の起源』の一文が紹介されています。

〈 最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き残るのでもない。唯一生き残るのは変化する者である 〉

世の中の変化に応じ自らも変化していく。変化していかなければならない。斉吉さんの三代にわたるヒストリーの底に流れているのは、自ら変化していくチカラです。私は本書のなかに、和枝さんのあの笑顔とエネルギーの源を感じることができました。『おかみのさんま』は、以前ご紹介した生島淳さんの『気仙沼に消えた姉を追って』と同じく、ぜひ皆さんに読んでいただきたい一冊です。

なお、今回はじめて、AMAZONサイトとのリンクを行ってみました。これを利用して書籍を購入いただくと、わずかですが手数料が当方に入ります。いわゆるポイントみたいなものですね。収益を主目的にはしておりませんが、そのすべては支援会の義援金といたします。ご了解ください。

11月29日ブログ「生島淳さんの本」

  (画像クリックでAMAZONへ)
スポンサーサイト

テーマ : 東北地方太平洋沖地震義援金、災害援助
ジャンル : 福祉・ボランティア

tag : 気仙沼 気中20 さんま寄席 斉吉商店 おかみのさんま 斉藤和枝 生島淳 気仙沼に消えた姉を追って

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

気中20回生支援会

Author:気中20回生支援会
東日本大震災で被災した気仙沼中学校第20回卒業生(1967年3月卒/65~66歳)たちを支援する首都圏在住同級生を中心としたグループです。魚町出身東京在住の3年8組小田が書いています。

twitter:@kechu20

最近の記事
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

最新コメント
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
RSSリンクの表示