千葉勝衛氏追悼文
9月1日の三陸新報に、「千葉勝衛先生を悼む」と題する投稿文が掲載されていました。


三陸新報9月1日掲載記事より
7月30日にお亡くなりになった千葉勝衛さんを追悼する水上忠夫さんの文章です。水上さんは、以前は大島漁協運営委員長や市議会議員もつとめ、「大島漁協文庫の会」会長として大島の漁業史をはじめ郷土史の研究をされている方です。
私は千葉勝衛さんの名を気仙沼大島関連の記事などでお見かけすることはありましたが、詳しくは存じ上げません。
文中では、大島郷土史研究の第一人者として紹介され、〈教職時代〉〈小学校の先生〉との記述もあることから、大島小学校をはじめ、市内小学校での教壇にたっておられたのでしょう。
気仙沼文化史年表には、昭和61年のエッセイ集『有事集』発行と、平成9年に大島公民館の館長に起用されたことが記されていました。
水上さんは追悼文のなかで、千葉先生の功績のなかでも〈特筆大書すべきは「大島誌」の刊行と「大島漁協文庫」創設であろう〉と記しています。
「大島誌」は、企画から19年をかけて昭和57年に大島郷土誌刊行委員会が刊行したもの。委員には、各地区各分野の代表約200人が網羅されているそうです。その1000頁におよぶ「大島誌」の編纂を千葉先生が統括したとのこと。
宮城県漁協気仙沼支所大島出張所(旧 大島漁協)が保存してきた漁業資料を収蔵する「大島漁協文庫」は、平成28年2月に完成しました。前年27年9月27日に内覧会が開催されたとの三陸新報記事をこのブログでも紹介しました。その中にも記しましたが、同文庫の建設にあたっては、神奈川大学日本常民文化研究所と三井物産環境基金の支援がありました。
追悼文の冒頭で、水上忠夫さんが、去る2月末に千葉勝衛さんが「宮城県気仙沼大島における遠洋漁業の歴史的変遷に関する研究」を出版されたばかりと書いておられます。
神奈川大学国際常民文化研究機構のサイトによれば、同書は神奈川大学日本常民文化研究所調査報告 第27集として昨年2019年2月28日に発刊されたもので、副題には「震災救出資料を中心として」とありました。
220頁にわたる調査報告書の目次をみると、6章すべてに千葉勝衛さんのお名前があります。水上さんは〈ほとんど先生1人の執筆という驚嘆すべき筆力〉と書いています。
お亡くなりになる前に、近年の研究成果を世に出すことができたのはなによりのことでした。
なお、三陸新報8月2日の訃報広告によれば、千葉勝衛さんがお亡くなりになったのは7月30日。〈93歳の天寿を全うし〉とありました。水上さんの追悼文を読んだあとのせいか、千葉勝衛さんの気仙沼大島の歴史研究は、天から与えられた役割だったのかも知れないなと感じております。
千葉勝衛さんのご冥福をお祈りいたします。
2015年10月13日ブログ「大島漁協文庫完成」


三陸新報9月1日掲載記事より
7月30日にお亡くなりになった千葉勝衛さんを追悼する水上忠夫さんの文章です。水上さんは、以前は大島漁協運営委員長や市議会議員もつとめ、「大島漁協文庫の会」会長として大島の漁業史をはじめ郷土史の研究をされている方です。
私は千葉勝衛さんの名を気仙沼大島関連の記事などでお見かけすることはありましたが、詳しくは存じ上げません。
文中では、大島郷土史研究の第一人者として紹介され、〈教職時代〉〈小学校の先生〉との記述もあることから、大島小学校をはじめ、市内小学校での教壇にたっておられたのでしょう。
気仙沼文化史年表には、昭和61年のエッセイ集『有事集』発行と、平成9年に大島公民館の館長に起用されたことが記されていました。
水上さんは追悼文のなかで、千葉先生の功績のなかでも〈特筆大書すべきは「大島誌」の刊行と「大島漁協文庫」創設であろう〉と記しています。
「大島誌」は、企画から19年をかけて昭和57年に大島郷土誌刊行委員会が刊行したもの。委員には、各地区各分野の代表約200人が網羅されているそうです。その1000頁におよぶ「大島誌」の編纂を千葉先生が統括したとのこと。
宮城県漁協気仙沼支所大島出張所(旧 大島漁協)が保存してきた漁業資料を収蔵する「大島漁協文庫」は、平成28年2月に完成しました。前年27年9月27日に内覧会が開催されたとの三陸新報記事をこのブログでも紹介しました。その中にも記しましたが、同文庫の建設にあたっては、神奈川大学日本常民文化研究所と三井物産環境基金の支援がありました。
追悼文の冒頭で、水上忠夫さんが、去る2月末に千葉勝衛さんが「宮城県気仙沼大島における遠洋漁業の歴史的変遷に関する研究」を出版されたばかりと書いておられます。
神奈川大学国際常民文化研究機構のサイトによれば、同書は神奈川大学日本常民文化研究所調査報告 第27集として昨年2019年2月28日に発刊されたもので、副題には「震災救出資料を中心として」とありました。
220頁にわたる調査報告書の目次をみると、6章すべてに千葉勝衛さんのお名前があります。水上さんは〈ほとんど先生1人の執筆という驚嘆すべき筆力〉と書いています。
お亡くなりになる前に、近年の研究成果を世に出すことができたのはなによりのことでした。
なお、三陸新報8月2日の訃報広告によれば、千葉勝衛さんがお亡くなりになったのは7月30日。〈93歳の天寿を全うし〉とありました。水上さんの追悼文を読んだあとのせいか、千葉勝衛さんの気仙沼大島の歴史研究は、天から与えられた役割だったのかも知れないなと感じております。
千葉勝衛さんのご冥福をお祈りいたします。
2015年10月13日ブログ「大島漁協文庫完成」
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