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「nendo」と昭福丸

きのうに続き、本日も気仙沼の臼福本店さんの話。

臼福本店の遠洋マグロはえ縄漁船「第1昭福丸」の進水式は、昨年/2019年11月22日に気仙沼市朝日町の「みらい造船」でおこなわれました。

そして艤装なども完了し市内岸壁でお披露目されたが本年2月でした。間近でご覧になったり、内部を見学された方も多いのではないでしょうか。

◎「nendo」の「作品」

同船の内外装を担当したのが、世界的にも高い評価を得ている佐藤オオキさんが率いるデザインオフィス「nendo(ネンド)」であることは何度か紹介してきました。

「第1昭福丸」は、「人が集まる魅力ある船」をコンセプトに、居住環境や労働環境の改善にさまざまな工夫がされているということで、多くのメディアで紹介されました。従来の漁船ではありえなかったような斬新な外装デザインには、気仙沼の人もおどろかされたことでしょう。

私もそうした新造船の紹介記事を興味深く読んだひとりですが、臼福の屋号紋「チガイヤマ ホシ イチ」をモチーフとした外装/グラフィックデザインだけでなく、nendoの本領ともいうべき内装/インテリアデザインをさらに詳しく知りたいと思っておりました。

本日紹介するのは、nendoさん自身のサイト「作品」ページで紹介された「第1昭福丸」です。素晴らしい写真とともにデザインの背景などが詳しく解説されています。タイトルは〈「陸上の安心感」を取り入れたマグロ漁船のデザイン」〉。

n e n d o | 第1昭福丸

写真もすばらしい。たとえばこれ。

昭福丸
Photographer:Takumi Ota


写真のなかに、船舶模型/モデルシップも紹介されているのですが、海上での写真もこの模型を使った合成ではないかとも。実際はどうかよくわかりません。それほどに美しい。

私がnendoの仕事らしいなと感じたのは、神棚です。漁船においての神棚の扱いはとても重要です。第1昭福丸の食堂スペースの神棚も、サイズはコンパクトながらとても大事に、そしてシンボリックに扱われています。きれいです。

神棚
Photographer:Takumi Ota


なお、今回のデザインでnendoさんが目指したのは、「直線」「不均質」「重量感」という3つのキーワードを通じて、「陸上がもつ安心感」を取り入れたデザインとのこと。また、国内のマグロ船では初となるWi-Fi設備の完備や、従来より船内の天井を高くし、寝台など一人あたりの占有面積を拡大しているそうです。

さらに、マグロを魚倉にスムーズに移動できるスロープの設置など、様々な機能上の改善も講じられており、少しでも乗組員の身体的そして心理的な負担を軽減することに配慮したデザインとなっています。

詳しい内容は、どうぞ上記のnendoサイトをご覧ください。

◎ローソンの仕事

この「昭福丸」の仕事がnendoのサイト/作品ページに掲載されたのは先月/4月ですが、同月には、コンビニチェーン「ローソン」のプライベートブランド(PB)のロゴとパッケージデザインも紹介されています。同社に対する高い評価、期待の証しといってよいでしょう。

n e n d o | ローソン事例

この事例を紹介したのは、グラッフィクデザインのアプローチが昭福丸とにかよっていたからです。担当責任者が同じではないかと感じました。

これらはnendoさんの新しいデザイン領域かなとも思っているのですが、このローソンの仕事は、ブランディングとかマーケティング関係者のあいだでちょっとした話題になっています。

PB商品のカテゴリー展開など、なかなかやっかいな課題にとりくんでいるのですが、私もお客様の反応がどう出るか関心をもってみています。

◎第1昭福丸のいま

話を戻します。第1昭福丸のFacebookには、出港以降の船上の様子が連日報告されています。それを見ると、3月3日に気仙沼を出港した第1昭福丸はバリ島/ベノアを経て4月8日には南アフリカ共和国ケープタウンに入港。現在は大西洋上で操業を続けています。

遠洋マグロはえ縄船の洋上での日常、操業の様子がこうしてネットを通じてかいま見ることができるというのは、昔なら考えられなかったことですね。こうしたことも「人が集まる魅力ある船」のための方策のひとつでしょう。

こうした新しい試みを随所に盛り込んだ、まさに〈次世代型遠洋マグロ船〉第1昭福丸。その航海安全と大漁満船を願っております。

2019年11月29日ブログ「第1昭福丸」進水
5月14日ブログ「臼福本店新築落成」
 
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テーマ : 気仙沼
ジャンル : 地域情報

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プロフィール

気中20回生支援会

Author:気中20回生支援会
東日本大震災で被災した気仙沼中学校第20回卒業生(1967年3月卒/68~69歳)たちを支援する首都圏在住同級生を中心としたグループです。魚町出身東京在住の3年8組小田が書いています。

twitter:@kechu20

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