田淵行男の写真集
NHKのEテレ「日曜美術館」は、毎回予約録画して楽しんでいます。とはいっても、あまり関心のないテーマやアーチストの場合は早送りで。
1月6日朝(再放送は1月13日夜)の「まだ見ぬ頂を目指して~山岳写真家 田淵行男」も早送りでと思いながら見始めました。

日曜美術館サイトより
冒頭の紹介映像のなかに蝶を描いた細密画などがありました。山岳写真だけでなく蝶の研究でも知られているとか。あれっ、なんか覚えがあるなと思った数秒後に思い出しました。ヒメギフチョウの田淵さんだ!
私は田淵行男さんの写真集『ヒメギフチョウ』を持っていたことがあるのです。昭和40年/1965年の気仙沼中学校2年生のとき。当時、毎月買ってもらっていた誠文堂新光社の雑誌「子供の科学」の読者投稿欄「読者の声」カット募集に応募しました。そして選ばれたときの賞品というか記念品のひとつが、この『ヒメギフチョウ』だったのです。この本のほかに子供の科学の七宝風のバッジも。絵柄は地球を回る人工衛星か、原子核を中心とした電子の周回軌跡みたいな。つまりは未来イメージ。掲載された私のカットは、あらためて紹介することにいたします。
写真集『ヒメギフチョウ』はずっと持っていました。私に 蝶採集やコレクションの趣味はありませんでしたが、妙に立派な感じのする本だったからです。売れ残りの在庫本をくれたのだろうとも思っていたのですが。
私が26か27歳ぐらいのとき、務めていた会社の同じフロアに〈セイロン観光局〉がありました。ある日、その女性スタッフと雑談していたら、ご主人が蝶を趣味としているとのこと。もしご関心があればと伝えたところ、是非にということで進呈。大変よろこんでいたとお礼を言われました。そのご主人はなんか元華族とのつながりがどうのこうのということだったので、やはり蝶のコレクションというのは貴族の趣味でもあるんだなあとも。
それからまた20年ぐらい経ったころの話。タブロイド新聞「日刊ゲンダイ」か「夕刊フジ」に古書のコラムがあって、そこに田淵さんのヒメギフチョウ』が紹介されていました。古書価格が1万円以上と知って驚きました。念のため申し上げれば、〈あげなければよかった〉などと下品なことはつゆほども(笑)。
写真集『ヒメギフチョウ』がヤフーオークションに出品されておりましたので、その画像をひとつ紹介します。

ヤフオクのサイトはこちら。現在の入札価格が3万8000円。だいたいはこのあたりの価格のようです。
以上のようなことから、先日の日曜美術館は早送りすることなくじっくりと見たわけですが、田淵行男さんは本当に素晴らしい。山岳写真はもちろんのこと、写真集の編集や自家版アルバムの装丁も相当な才能や感性を感じさせるものでした。知らなかった。
山岳写真というと、ヨセミテ渓谷などを撮った米国の写真家アンセル・アダムスが有名で、私も大好きですが、それに勝るとも劣らない。モノクロで写し撮られた素晴らしい日本の山々です。参考までにグーグルでの田淵行男画像検索結果をご覧ください。アンセルアダムスのヨセミテも。
こうした山岳写真を見ていると思い出すお店があります。気仙沼のコヤマ菓子店の2階にあった「珈琲山荘」です。店主であった小山隆市君(3年6組)が撮った山岳写真が壁にかざられていました。すべて隆市君が登攀した山々だったはず。国内だけでなくヒマラヤなど海外の山もありましたが、大震災の津波ですべて流失しました。
隆市君が亡くなったのは、2013年1月14日。もう6年が経ちました。合掌
1月6日朝(再放送は1月13日夜)の「まだ見ぬ頂を目指して~山岳写真家 田淵行男」も早送りでと思いながら見始めました。

日曜美術館サイトより
冒頭の紹介映像のなかに蝶を描いた細密画などがありました。山岳写真だけでなく蝶の研究でも知られているとか。あれっ、なんか覚えがあるなと思った数秒後に思い出しました。ヒメギフチョウの田淵さんだ!
私は田淵行男さんの写真集『ヒメギフチョウ』を持っていたことがあるのです。昭和40年/1965年の気仙沼中学校2年生のとき。当時、毎月買ってもらっていた誠文堂新光社の雑誌「子供の科学」の読者投稿欄「読者の声」カット募集に応募しました。そして選ばれたときの賞品というか記念品のひとつが、この『ヒメギフチョウ』だったのです。この本のほかに子供の科学の七宝風のバッジも。絵柄は地球を回る人工衛星か、原子核を中心とした電子の周回軌跡みたいな。つまりは未来イメージ。掲載された私のカットは、あらためて紹介することにいたします。
写真集『ヒメギフチョウ』はずっと持っていました。私に 蝶採集やコレクションの趣味はありませんでしたが、妙に立派な感じのする本だったからです。売れ残りの在庫本をくれたのだろうとも思っていたのですが。
私が26か27歳ぐらいのとき、務めていた会社の同じフロアに〈セイロン観光局〉がありました。ある日、その女性スタッフと雑談していたら、ご主人が蝶を趣味としているとのこと。もしご関心があればと伝えたところ、是非にということで進呈。大変よろこんでいたとお礼を言われました。そのご主人はなんか元華族とのつながりがどうのこうのということだったので、やはり蝶のコレクションというのは貴族の趣味でもあるんだなあとも。
それからまた20年ぐらい経ったころの話。タブロイド新聞「日刊ゲンダイ」か「夕刊フジ」に古書のコラムがあって、そこに田淵さんのヒメギフチョウ』が紹介されていました。古書価格が1万円以上と知って驚きました。念のため申し上げれば、〈あげなければよかった〉などと下品なことはつゆほども(笑)。
写真集『ヒメギフチョウ』がヤフーオークションに出品されておりましたので、その画像をひとつ紹介します。

ヤフオクのサイトはこちら。現在の入札価格が3万8000円。だいたいはこのあたりの価格のようです。
以上のようなことから、先日の日曜美術館は早送りすることなくじっくりと見たわけですが、田淵行男さんは本当に素晴らしい。山岳写真はもちろんのこと、写真集の編集や自家版アルバムの装丁も相当な才能や感性を感じさせるものでした。知らなかった。
山岳写真というと、ヨセミテ渓谷などを撮った米国の写真家アンセル・アダムスが有名で、私も大好きですが、それに勝るとも劣らない。モノクロで写し撮られた素晴らしい日本の山々です。参考までにグーグルでの田淵行男画像検索結果をご覧ください。アンセルアダムスのヨセミテも。
こうした山岳写真を見ていると思い出すお店があります。気仙沼のコヤマ菓子店の2階にあった「珈琲山荘」です。店主であった小山隆市君(3年6組)が撮った山岳写真が壁にかざられていました。すべて隆市君が登攀した山々だったはず。国内だけでなくヒマラヤなど海外の山もありましたが、大震災の津波ですべて流失しました。
隆市君が亡くなったのは、2013年1月14日。もう6年が経ちました。合掌
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