谷真海さんの苦渋
北海道の地震に関する報道を見ていると、東日本大震災のとき、母と地震直後に電話で話した後で連絡がとれなくなり、ひどく心配したことを思い出します。現地の被害がこれ以上広がらないように願っています。
さて、ちょっと前のことになりますが、8月23日の読売新聞に気仙沼出身のパラリンピアン谷真海さん(旧姓佐藤)のインタビュー記事が掲載されていました。地域面の記事なので宮城県版では掲載されたかどうかはわかりません。

読売新聞8月23日記事より
〈ふるさと〉というシリーズ記事。気仙沼小学校では水泳部、気仙沼中学校では陸上部に属し練習に励んだことなどが記されていますが、記事の最後の部分では今のつらい心境について語っています。真海さんは、東京パラリンピックにトライアスロンで出場を目指していますが、目標としていた種目が実施されないことが8月6日に決定したのです。
〈東京大会では、トライアスロンの出場を目指していますが、今月、私が目標にする種目が外れることが決まりました。戦わずして道が閉ざされることはショックですが、救済措置で出場できることを願っています。可能性がある限り諦めません。今は9月の世界選手権に向けて頑張ります。〉(引用は以上)
このパラリンピックの実施種目について報道内容を総合して補足しておきます。
8月6日、国際パラリンピック委員会(IPC)が、2020年の東京パラリンピックで実施される22競技のうち、未決定だったトライアスロンの8種目を発表しました。しかしその種目のなかに、真海さんが出場を目指していた「女子立位PTS4(運動機能障害)」はありませんでした。国際トライアスロン連合(ITU)は、男女各6カテゴリーの実施を求めてきましたが、種目数を制限したいIPCとの調整が難航し、種目決定が引き延ばされていたそうです。
日本トライアスロン連合(JTU)などは、より障害の軽いPTS5との統合を目指すそうです。これが読売の記事で真美さんが〈救済措置〉と呼んでいたことだと思います。しかし、その見通しは不透明です。
6月18日のブログで紹介した読売新聞5月24日の記事で〈「PTS4」が東京大会で行われるかどうかは未定で、他クラスと統合される可能性もある〉との記述を目にして、ちょっと心配はしていたのです。
産経ニュースの8月19日配信記事では、論説委員・別府育郎さんの「あまりに残酷で理不尽 東京パラ 谷真海の不出場はこのままでいいのか」との記事を配信していました。
そのなかで別府さんは〈(女子の)中度障害のPTS4は除外されたが、男子は実施される。取捨選択は、競技人口が考慮されたのだという。自身でコントロールできない障害の程度によって戦わずして門戸を閉ざされるのは、あまりに理不尽ではないか〉と。同感。
真海さんは、9月12日からオーストラリアのゴールドコーストで開催されるパラトライアスロン世界選手権に出場するそうです。とてもつらい状況にあると思いますが、日々の厳しいトレーニングで培った力を出し切り、連覇を果たして欲しい。
最後に読売新聞インタビュー記事の結びを紹介しておきます。なんか泣けてきます。
〈ふるさとは自分を育ててくれた大切な場所。秋には3歳の息子を連れて、気仙沼の美しい海が見える安波山に登る予定です。〉
2017年9月22日「世界女王/谷真海」
2018年6月18日「谷真海さんの近況」
さて、ちょっと前のことになりますが、8月23日の読売新聞に気仙沼出身のパラリンピアン谷真海さん(旧姓佐藤)のインタビュー記事が掲載されていました。地域面の記事なので宮城県版では掲載されたかどうかはわかりません。

読売新聞8月23日記事より
〈ふるさと〉というシリーズ記事。気仙沼小学校では水泳部、気仙沼中学校では陸上部に属し練習に励んだことなどが記されていますが、記事の最後の部分では今のつらい心境について語っています。真海さんは、東京パラリンピックにトライアスロンで出場を目指していますが、目標としていた種目が実施されないことが8月6日に決定したのです。
〈東京大会では、トライアスロンの出場を目指していますが、今月、私が目標にする種目が外れることが決まりました。戦わずして道が閉ざされることはショックですが、救済措置で出場できることを願っています。可能性がある限り諦めません。今は9月の世界選手権に向けて頑張ります。〉(引用は以上)
このパラリンピックの実施種目について報道内容を総合して補足しておきます。
8月6日、国際パラリンピック委員会(IPC)が、2020年の東京パラリンピックで実施される22競技のうち、未決定だったトライアスロンの8種目を発表しました。しかしその種目のなかに、真海さんが出場を目指していた「女子立位PTS4(運動機能障害)」はありませんでした。国際トライアスロン連合(ITU)は、男女各6カテゴリーの実施を求めてきましたが、種目数を制限したいIPCとの調整が難航し、種目決定が引き延ばされていたそうです。
日本トライアスロン連合(JTU)などは、より障害の軽いPTS5との統合を目指すそうです。これが読売の記事で真美さんが〈救済措置〉と呼んでいたことだと思います。しかし、その見通しは不透明です。
6月18日のブログで紹介した読売新聞5月24日の記事で〈「PTS4」が東京大会で行われるかどうかは未定で、他クラスと統合される可能性もある〉との記述を目にして、ちょっと心配はしていたのです。
産経ニュースの8月19日配信記事では、論説委員・別府育郎さんの「あまりに残酷で理不尽 東京パラ 谷真海の不出場はこのままでいいのか」との記事を配信していました。
そのなかで別府さんは〈(女子の)中度障害のPTS4は除外されたが、男子は実施される。取捨選択は、競技人口が考慮されたのだという。自身でコントロールできない障害の程度によって戦わずして門戸を閉ざされるのは、あまりに理不尽ではないか〉と。同感。
真海さんは、9月12日からオーストラリアのゴールドコーストで開催されるパラトライアスロン世界選手権に出場するそうです。とてもつらい状況にあると思いますが、日々の厳しいトレーニングで培った力を出し切り、連覇を果たして欲しい。
最後に読売新聞インタビュー記事の結びを紹介しておきます。なんか泣けてきます。
〈ふるさとは自分を育ててくれた大切な場所。秋には3歳の息子を連れて、気仙沼の美しい海が見える安波山に登る予定です。〉
2017年9月22日「世界女王/谷真海」
2018年6月18日「谷真海さんの近況」
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