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ポーランドとの縁

サッカーW杯の日本とポーランドの対戦はいよいよ明日。この対戦に際して、日本とポーランドの関係がいろいろと紹介されています。たとえばポーランドは親日国であるといったこと。そこで本日は、ポーランドと気仙沼の親しい関係についてです。河添恵子さんによる「世界は日本が好き」第8回に気仙沼とポーランドの関わりが詳しく記されていましたので、本日はこれを元にして補足しつつ紹介します。皆さんよくご存じの気仙沼の人の名がたくさん登場します。

1:「マンガ館」の鯉のぼり    

はじめは、22年前の話です。1996年4月に気仙沼青年会議所(JC)の主催で女性向け講演会が開催されました。講師は、メジャーな興行とはなりにくい名作の上映を心がけている東京・岩波ホールのディレクター大竹洋子さん。JCのOB松井敏郎さん(現・目黒のさんま祭気仙沼実行委員会 会長)とのご縁があったそうです。

大竹さんは話の中で、ポーランド映画の巨匠アンジェイ・ワイダ監督の努力で1994年にポーランドの古都クラクフに完成した日本美術技術博物館(マンガ館)に気仙沼から鯉のぼりを贈ってはと提案したそうです。それを、JC会員で講演会の司会をしていた気仙沼商会の高橋正樹さんが引き受ける形となったのです。このマンガ館については日をあらためて紹介することにしますが、その名は現代の漫画ではなく葛飾北斎の北斎漫画に由来します。

そして同年10月頃、アンジェイ・ワイダ監督夫妻が来日しました。これを機会に、当時の気仙沼JC理事長 昆野龍紀さん(現在はラヂオ気仙沼社長)と高橋正樹さん、松井敏郎さんらが上京し、まずは鯉のぼり1セットを贈呈することができました。

鯉のぼり贈呈式

川添さんの文章に添えられたワイダ監督への鯉のぼり贈呈の様子(松井さん提供写真)
左から昆野さん、ワイダ夫妻、松井さん、高橋さん


その後、200匹ほどの鯉のぼりが集まりマンガ館に送りましたが、鯉のぼりの揚げ方などを相談されます。そこで、正樹さんらが鯉のぼり掲揚の費用20万円ほどや、知人に頼んで作成した掲揚方法のイラスト入り英文説明書などを持参してポーランドを訪れました。クラクフのマンガ館では、館長やアンジェイ・ワイダ監督夫妻にも大歓迎されたそうです。このポーランド訪問が1997年4月のこと。それから14年後の東日本大震災。クラクフのマンガ館関係者が集めてくれた義援金が気仙沼に届けられることになるのです。


2:芽星谷芽星谷幼稚園への支援  

つぎは東日本大震災後の話。震災後、ポーランドの議会は「日本との連帯」表明を全会一致で採択し、様々な支援活動が展開されました。NGO「ポーランド人道アクション」が、ポーランド大使館と在日ポーランド商工会議所の協力を得て行った気仙沼の幼稚園再建プロジェクトもそのひとつです。

このポーランドによる支援の話は、東京のリトルリーグ関係者を経由して気仙沼の市議会議員(現在は県議)だった守屋守武さん、そして、2つの幼稚園を経営する「あしのめ学園」副理事長で市議の熊谷伸一さんへと伝わりました。そのときに提示された支援金額は120万ズウォティ。当時の為替レートで5000万円近い額でした。その後のレート変動で3000万円ほどになったそうですが、これを3回に分けて援助するとの申し出です。これを受け、1年目は葦の芽星谷(あしのめほしや)幼稚園の多目的ホール再建に、2年目は屋根の修繕に、3年目は半壊状態だった葦の芽幼稚園の多目的ホールの再建に、それぞれ約1000万円ずつを援助してもらったそうです。

以上が、河添恵子さんの寄稿内容からのまとめです。ここからは、ポーランドからの葦の芽星谷幼稚園をはじめとする気仙沼への支援活動のネット情報をベースにしたまとめです。

2012年4月16日には、アンナ・コモロフスカ大統領夫人が葦の芽星谷幼稚園多目的ホールのオープニング式典に参加し、「ヤヌシュ・コルチャック博士ホール」と命名する記念プレートの除幕などを行いました。2013年9月9日には、駐日ポーランド大使と駐日ポーランド商工会議所会頭が、葦の芽星谷幼稚園において「世界一大きな絵 in ポーランド & 日本」の作成を観覧しています。2014年3月9日、ポーランドの歌姫アンナ・マリア・ヨペックさんらが気仙沼市民会館にてコンサートを行いました。アンナ・マリアさんは、「V4+日本」交流年ポーランド親善大使もつとめています。10日には葦の芽星谷幼稚園を訪問しました。ポーランド大使夫人も同行しています。

本日はこれくらいにしておきますが、ポーランドと気仙沼の親密な関係はご理解いただけたと思います。なお、昨年2017年2月にはヤツェク・イヅィドルチク特命全権大使が新たな駐日ポーランド共和国大使として着任しました。そして本年5月15日には、同大使が夫人と子供、大使館一等書記官と共に葦の芽星谷幼稚園を訪問しています。翌日の三陸新報によれば、全園児によるポーランド民謡「畑のポルカ」の合唱に顔をほころばせたとのことです。私が驚いたのは、前日5月15日に松岩地区の古谷館八幡(こやだてはちまん)神社を訪問し、境内にある東日本大震災慰霊碑に献花されたこと。同神社のブログに大使夫人と息子さんらの姿が紹介されていました。実に細やかな配慮だと、ありがたく感じました。

ポーランド大使

三陸新報5月16日記事の一部イメージ


明日は以前にもこのブログで紹介した、気仙沼の鮎貝家に生まれた歌人・国文学者の落合直文とポーランドの関わりについてです。本日はこれにて。
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テーマ : 東日本大震災支援活動
ジャンル : 福祉・ボランティア

tag : 気仙沼 ポーランド

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プロフィール

気中20回生支援会

Author:気中20回生支援会
東日本大震災で被災した気仙沼中学校第20回卒業生(1967年3月卒/66~67歳)たちを支援する首都圏在住同級生を中心としたグループです。魚町出身東京在住の3年8組小田が書いています。

twitter:@kechu20

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