FC2ブログ

菅原茂市長の対応

気仙沼市魚町の防潮堤が県のミスで22cm高く施工されてしまった問題は、先行きが不透明です。5月18日の村井知事の強硬姿勢に対して住民などの反発がとても大きいのです。そうしたことが背景にあるのでしょう、菅原市長は5月22日(火)の定例記者会見で、住民合意のない防潮堤を市内に造るべきでないとの考えを示しました。これに関する、三陸新報、河北新報、NHKの報道内容を要約します。

◎1:三陸新報5月23日記事

まずは地元紙の三陸新報から。

5月23日市長会見
三陸新報5月23日記事の一部イメージ(クリックで拡大)

菅原市長の発言内容をピックアップします。

「県が住民の選ばなかったものをやりたいとしたのは住民もショックで、私も驚いた。通常の県政では見たことがない」「市としては住民合意のない防潮堤を市内に存在させてはならない。これまで変わらない原則で、県もそうしてきた。そのことに向けて努めていきたい」

記事では、この市長の発言に加えて、5月21日に県農林水産部長宛に「ワーキングが総意として決定、選択した案を覆し、知事が工事をそのまま継続すると示したことは、住民や権利者にとって理解しがたく反発しており、県政に対する県民の信頼を損なうものととらえている」などとする文書を送付したと報じています。この内容については、つぎの河北新報が詳しく伝えています。


◎2:河北新報5月23日配信記事

nhk_20180525120506452.jpg

河北新報5月23日配信記事より(画像クリックでサイトにジャンプ)


市から県に対しての文書の内容に関する部分を引用します。

〈市によると、県農林水産部長宛てに「魚町防潮堤について」との文書を21日にメールで送った。18日に住民団体「内湾地区復興まちづくり協議会」が開いた会合で協議会は「造り直し」を求めたが、村井知事が「現状のまま設置」を提案したことへの市の見解をまとめた。

県は当初、①造り直し②背後地かさ上げ③現状のまま設置-の3案を示し、住民の意見を尊重するとしてきたが、村井知事は造り直しに2億~3億円の費用がかかり、県民全体の理解が得られないことなどを理由に協議会の総意を覆した。

文書は村井知事の判断に「住民や地権者には理解しがたく、県政に対する県民の信頼を著しく損なう」と反論した。さらに①「造り直し」は内湾地区の総意②市内に造る防潮堤は住民合意が前提③市は県と住民が合意するよう努める-との考えを示した。〉(引用は以上)

河北新報の記事では、村井知事が気仙沼市を再訪する意向を示したことへの市長の反応にも触れています。菅原知事は「また同じやりとりを繰り返すべきではない」と述べ、住民と県、市が事前に調整する必要性を訴えたそうです。


◎3:NHKニュース宮城

NHK宮城も定例会見の内容を伝えています。

河北
NHKニュース宮城5月22日配信記事より(画像クリックでサイトにジャンプ)


NHKニュースの内容は、上記の各紙記事と同様でしたが、それらにはない情報もありました。菅原市長が「防潮堤の後背地をかさ上げし、見た目の高さを維持する案も一時は検討された。市としても、よりよい解決策を示せないか努力する」と述べ、県と住民の間にたち調整を進める考えを示したというのです。

これは、初期に県が示した対応案/選択肢3案①②③のうちの②案。協議会の検討においては、地区のかさ上げ工事が遅れるなどの理由でほぼ排除された案でした。しかしこうなってくるとかさ上げを急いで、土地の引き渡し時期への影響を最小限にしつつ、防潮堤の見た目の高さを計画どおり、あるいはそれに近いものにするというのも解決案として再検討の価値があるでしょう。


以上、3種のメディア報道を要約紹介しました。いずれにしても、地元の反発は〈造り直しをしない〉ことへの反発よりも、当初は地元の意見を尊重するとしていたにもかかわらず、地元の方針案を聞いた直後にそれは採用しがたいと語る〈知事の強硬姿勢〉に対してのものと思います。そうした知事の(私にはちょっと奇妙に感じられる)リーダーシップが地元の人の感情を刺激してしまったのでしょう。

復興を急がなければならない。そして無駄のお金を使うわけにもいかない。それはみなわかっているのです。しかし結果として、知事のあの姿勢と言葉によって余計な時間とコストが必要な事態を招いているように感じられてなりません。

5月21日ブログ「住民意見採用せず」
スポンサーサイト

テーマ : 東日本大震災支援活動
ジャンル : 福祉・ボランティア

tag : 気仙沼 防潮堤 内湾地区復興まちづくり

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

気中20回生支援会

Author:気中20回生支援会
東日本大震災で被災した気仙沼中学校第20回卒業生(1967年3月卒/66~67歳)たちを支援する首都圏在住同級生を中心としたグループです。魚町出身東京在住の3年8組小田が書いています。

twitter:@kechu20

最近の記事
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

最新コメント
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

カレンダー
09 | 2018/10 | 11
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
RSSリンクの表示