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施工ミスの原因は

気仙沼市内湾地区防潮堤/魚町工区での施工ミスについては昨日のブログでも伝えましたが、本日はその続報。日経 xTECH(クロステック)の4月19日配信記事に、かなり詳しい内容が紹介されていました。見出しは〈施工ミスで防潮堤高過ぎ、数億円かけて造り直す?〉。記事には、魚町地区で建設中の防潮堤の写真が紹介されていました。市による土地区画整理事業によるかさ上げのための盛り土もうつっています。右上がお神明さん/五十鈴神社。


「日経 xTECH」配信記事より

「日経 xTECH」4月19日配信記事(4月22日5時まで無料閲覧可能)


「日経 xTECH」の記事は、なぜ施工ミスが起こったかについて詳細に記しています。その経緯に関する部分を引用します。

「魚町地区では、もともと防潮堤の高さを巡って住民側ができるだけ低く抑えるよう県に要望していた。当初、県は海抜5.1mのコンクリート製の防潮堤を造ることを計画していたが、住民側の求めに応じて、津波襲来時に浮力で立ち上がる高さ1mのフラップゲート(起立式ゲート)21基を防潮堤の天端に設け、通常時の高さを4.1mに抑えることを提案。住民側の合意を得たうえで、2015年7月に着工した。

その後、震災でいったん沈下した地盤が徐々に隆起していることが判明した。16年5月に住民側が地盤隆起分を防潮堤の高さから差し引くよう県に要望。県も応じることを約束した。17年2月に国土地理院が公共工事の高さの基準となる水準点の標高を実態に合わせて改定したことを受け、県は翌3月に地盤隆起分の22cmを引き下げるように設計を修正した。ちょうど、施工者が防潮堤の基礎の打設を完了した頃だ。しかし、施工者がその修正を反映せずに、元の設計のまま工事を進めた。設計者も施工者に口頭で修正内容を伝えたものの、両者のやり取りが不足。地盤隆起後の新たな水準点が分かりにくいなど、図面の表記にも不備があった。さらに、工事を発注した県も修正図面や施工状態の確認が十分でなく、いずれのミスにも気付かなかった。」(引用は以上)


計画修正の経緯も含め、詳しい内容が記されていましたが、ちょっと気になる記述がありました。〈施工者がその修正を反映せずに、元の設計のまま工事を進めた〉と。〈図面の表記にも不備があった〉ものの、なにか施工者のミスのほうが強調されているような感じ。

ちょっと情報を整理しておきましょう。2017年3月に県が防潮堤の高さを22cm下げるように計画変更した後の経緯について、各紙はつぎのように伝えています。河北新報の記事は、施工業者のミスのようなニュアンスも少し感じるものの、〈図面などの誤り〉としています。

◎河北新報4月15日配信記事
「施工業者が見直し前の計画のまま工事し、県の担当者も図面などの誤りに気付かなかったという」
◎毎日新聞4月15日配信記事
「しかし、設計段階で誤りがあり、県の確認も不十分で、以前の高さのままで工事が進められたという」
◎NHK4月15日配信記事
「このため県から委託をうけた設計業者が、陸から見た高さが1m30cmだった当初の設計を22cm低く修正する図面を作成しました。ところが県によりますと、図面の数値に誤りがあり、(後略)
◎三陸新報4月15日記事
「原因は図面のミスや確認不足が重なったことだという」
◎産経ニュース4月17日配信記事
「しかし見直し段階で図面に間違いがあり、県担当者も誤りに気づかなかった」

私はこれらの記事を読み、ちょっとホッとしたのです。施工には地元企業も参加しているだろうから、その責任を問われることになるとちょっとイヤだなと思っていたからです。

日経 xTECHの記事によれば、設計者は日本港湾コンサルタント(東京都品川区)で、施工者は地元建設会社の小野良組(気仙沼市)と佐藤庫組(北秋田市)から成る復旧・復興ジョイントベンチャー(JV)。現在の請負金額は、防潮堤の本体工事/小野良組・佐藤庫組JVが約11億円、フラップゲートの設置工事/水門メーカーの日本自動機工(さいたま市)が約7億円です。

4月23日(月)には、今後の対応を話し合うため、「内湾地区復興まちづくり協議会」内にある自治会の代表ら9人でつくる運営会議が市役所で開かれるとのことです。きのうのブログに記した県側からの3つの案のどれを選ぶにしても、まさに苦渋の選択です。防潮堤の高さにしても、県との交渉に時間をかけすぎると後背地のかさあげなど復興事業の進行が遅くなるということで、住民側が妥協を重ねてきたという経緯を考えると本当にやりきれない気持ちでいっぱいです。

4月18日ブログ「22cm高い防潮堤」
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テーマ : 東日本大震災支援活動
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気中20回生支援会

Author:気中20回生支援会
東日本大震災で被災した気仙沼中学校第20回卒業生(1967年3月卒/66~67歳)たちを支援する首都圏在住同級生を中心としたグループです。魚町出身東京在住の3年8組小田が書いています。

twitter:@kechu20

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