内湾の防潮堤工事

4月11日の三陸新報に、気仙沼市の内湾地区における防潮堤工事3/11本格化しているという記事が掲載されていました。

4:11内湾防潮堤
三陸新報4月11日記事の一部イメージ

この記事の写真は、奥にプラザホテルが見えますので、旧エースポート付近でしょう。工事の概要について、記事を引用します。

〈南町・魚町地区の防潮堤の高さは当初、海抜6.2mで計画された。しかし、景観への配慮を求める地元住民との協議を踏まえ、5.1mに引き下げられ、魚町地区には余裕高1m分に県内初のフラップゲート(起立式)が採用された。工事は2015年秋に着手したが、東日本大震災後の地盤隆起(22cm)を受けた設計の見直し作業などもあり、当初予定より半年ほど遅れている。〉(引用は以上)

そして4月19日、私は三陸新報の1面コラム「万有流転(ばんゆうるてん)」を読んでちょっと驚きました。

4:19万有流転2
三陸新報4月19日コラム「万有流転」

この文章の冒頭は、震災で一度地盤が沈下し、その後に隆起したために行われた防潮堤の高さの見直しについてです。そしてつぎのように続きます。

〈 本格的に内湾地区の防潮堤工事が始まり、壁面が建ち始めたところは、道から海が見えなくなった。鹿折地区も同じだ。観光に来た人が「全く海が見えない。気仙沼に来て海の見えない光景では、今後来たくなくなる」と話していたと、あるタクシー乗務員◎自然の力は計り知れず、このまま年数を重ねれば、地殻は隆起を続ける可能性がある。町がコンクリートに囲まれていく様子を見るについて、計画を考え直すことはできないのだろうかと思わずにはいられない。防潮堤計画がある場所でも完成前であり、検討のし直しをしてもらいたいと思うのは筆者だけだろうか◎気仙沼市は「海と生きる」をメーンに、水産と観光を謳っている。震災から既に6年が経過、防潮堤建設の契約が済んでいれば、損害賠償といった問題があるかもしれないが、町としての在り方を考えたい◎むしろ隆起していく海岸線に、高い防潮堤が築かれることのほうが問題である。国や県、市で、ぜひとも再考してほしいものだ。〉(引用は以上)

地盤の隆起という問題と、防潮堤によって海が見えなくなる問題とが一緒に語られているので、ちょっとわかりにくいのですが、私は違和感をおぼえました。

地盤の隆起(内湾でいえば22cm)は本質的な問題ではないでしょう。地盤は上下に変動する可能性がありますし。問題にするなら、やはり防潮堤の基本的な高さです。それが高すぎるというのであれば、その再考を行政や議会にもっと強くうながして欲しい。

これが一般読者からの投稿であれば話は違いますが、〈万有流転〉は三陸新報さんのある意味で〈看板コラム〉。〈検討のし直しをしてもらいたいと思うのは筆者だけだろうか〉と読者に疑問を投げかける前に、三陸新報社内で聞いてみて欲しい。私たちと違って、社内には詳細な情報や事情を知る記者も多いことだろうにと私は思ったのです。

でもなあ。コラム筆者もいろいろ聞いてみたり、知っているのかも知れませんね。それをわかったうえで、地盤の隆起ということにからませて、高すぎる防潮堤への疑問を投げかけてみたと。

なんだこりゃあと手をあげた私でしたが、そっとその手を下げるみたいな(笑)。そんなこんな、いろんなことを考えさせてくれるコラム〈万有流転〉でした。
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tag : 気仙沼 気中20 防潮堤 気仙沼内湾

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気中20回生支援会

Author:気中20回生支援会
東日本大震災で被災した気仙沼中学校第20回卒業生(1967年3月卒/65~66歳)たちを支援する首都圏在住同級生を中心としたグループです。魚町出身東京在住の3年8組小田が書いています。

twitter:@kechu20

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