熊谷達也先生の話

先日の土曜日9月3日は、気仙沼サポートビューロー(KSB)主催のKSB復興フォーラム。気仙沼中学校での教師経験をお持ちの直木賞作家・熊谷達也さん(というか熊谷先生というほうが自然な感じ)をお招きしての会でした。

貸し切りの会場は、定員30名を越える人で満席状態。午後6時からの会は、気仙沼をモデルにした「仙河海(せんがうみ)」シリーズ誕生の背景についての熊谷先生の話から始まりました。こんな感じです。ご本人に事前許可を得て撮影いたしました。

熊谷先生

震災直後、先生が気仙沼を訪れたのは4月1日のこと。そして〈言葉を失う〉というのはこういうことだったのかというほどの衝撃を受けたといいます。それからしばらくは、文字をあつかう作家であるにもかかわらず、小説はもちろん新聞も読めなかったそうです。

「仙河海」シリーズの最初の作品は、『小説宝石』2012年11月号から連載が始まり翌年12月に単行本が刊行された『リアスの子』です。そして、熊谷さんが気仙沼をモデルにしたその小説を構想したきっかけは、佐藤泰志(やすし)さんの小説『海炭市叙景』に触れたこと。この作品は、函館市とおぼしき架空の街「海炭市」を舞台にした短編集ですが、こうした方法もあるなと思い始めたというのです。このほか、シリーズの各作品について、その登場人物のモデルなどのエピソードや興味深い話が続くのですが、詳細は略します。

1時間ほどの先生の話の後は、会場のセッティングを変えてお酒やつまみなどをいただきながらの懇親会。参加者の中には気仙沼中学時代の教え子などもいますし、実に和気藹々というかリラックスした雰囲気でした。後半は参加者の自己紹介や熊谷先生への質問などが続き、6時に始まった会の終了は10時を回っていたように思います。

いろいろとご紹介したい言葉が沢山あるのですが、会のおわりに一言と求められて熊谷先生がおっしゃった言葉だけを記しておきます。強く印象に残りました。

〈書くことがあるというのは、もの書きとして幸せなことかもしれない。いまは、生かされているんだなという感覚がある。死者の魂に対して恥ずかしくないものを書いていきたいと思っている。〉

熊谷達也先生、貴重なお話を本当にありがとうございました。また、熊谷先生が〈これまでで一番あったかい空間〉と語っていたほどの素晴らしい会を企画・運営してくださった、齋藤岳大さんはじめ気仙沼サポートビューローの皆様にお礼を申し上げます。

(追記)KSBのオヤマさんのブログ「オヤマ日記飴」でも当日の様子が紹介されています。どうぞご覧ください。

オヤマ日記飴 9月3日記事

「仙河海」シリーズ既刊6冊のアマゾンリンクを下に貼っておきます。先生お勧めの読書順は、あえていえば『リアスの子』『希望の星』あとはお好きな順にとのことでした。


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テーマ : 東日本大震災支援活動
ジャンル : 福祉・ボランティア

tag : 気仙沼 気中20 気仙沼中学 熊谷達也 仙河海

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気中20回生支援会

Author:気中20回生支援会
東日本大震災で被災した気仙沼中学校第20回卒業生(1967年3月卒/65~66歳)たちを支援する首都圏在住同級生を中心としたグループです。魚町出身東京在住の3年8組小田が書いています。

twitter:@kechu20

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