未払い残業代支給

震災後の気仙沼市職員延べ1615人に対する2012~14年度の未払い残業代3億8950万円を市が全額を支給することになったというニュース。みなさん驚いたのではないでしょうか。11月28日の河北新報の記事はヤフーニュースでも配信されました。

この話は、今年の春に市の職員2人が残業代の一部が支払われていないと提訴したことから始まります。その後、市職員労働組合と市の協議が合意に達し、2012年度からの未払い分を支払うことになったのです。三陸新報の記事はこんな感じ。

残業代2
三陸新報11月28日記事の一部イメージ

河北新報はつぎのように伝えています。記事の一部を引用します。

「 市は、今春に職員2人から残業代の一部が支払われていないと提訴されたのを受け、市職労と合同で12~14年度を全庁的に調査。未払い対象となる一般職員は毎年500人台(幹部職員を除く)おり、金額は12年1億5160万円、13年度1億3820万円、14年度9900万円に上ることが分かった。市によると、県内の他の被災自治体に比べると、気仙沼市の支給額は6、7割にとどまっていた。

 労使交渉では11年度は震災直後の混乱期だったとして調査対象から外し、今後も過重労働の解消を図ることなどで26日に合意。提訴した職員2人は訴訟を取り下げる方針という。市役所では派遣職員の残業代が国から満額支給されており、同じ業務でアンバランスも生じていた。

 菅原茂市長は記者会見で「震災後の財政が見通せない中で慎重に予算執行したため、未支給や職員の提訴を招いてしまい、反省している。復興事業は続くので皆で懸命に働いていきたい」と陳謝した。」(引用は以上)

11月27日のNHKのニュースによれば、〈東日本大震災の直後から職員の残業や休日出勤が急増したものの時間外手当てについては勤務実態にかかわらず最大で30時間分程度とするように市が指示してきた〉ということです。しかし、職員からは〈本来支給されるべき手当てが支払われないのはおかしい〉という指摘が相次いだそうです。

この問題の背景のひとつに、菅原市長が震災の翌年、2012年の仕事始めで掲げた「できませんとは言いません」という方針があるように思います。市役所には、このフレーズを記したポスターが貼ってあると聞いたこともあります。市民が大変なときだからこそ、市役所のみんなも頑張ろうという目標は、多くの市民に好感をもって受け止められたでしょう。しかしその一方では、市役所の職員から市長の求めるものがかなりきついという声もあったようです。

それと、私の勝手な推測ですが、かねてから指摘があったものの、震災後の市民感情を考えれば、職員側も表だって問題にしにくかったという事情があるのではないでしょうか。

この背景には、気仙沼市の民間給与水準の低さがあると思います。これはずいぶん前から指摘されていることで、県内主要市の中でも低いのです。それだけに、被災者が大変な時期に〈役所の人ばがり、いいごど〉という市民感情が想像されたでしょう。

市議会での承認が残っていますが、労使の合意が成立したことですし、払うべきものは払うということでよいと思います。ただ、菅原市長が職員に求めてきた、役所の論理や事情を優先することなく市民の期待にこたえるという方針は変更せずに頑張って欲しいと願っております。

河北新報11月28日配信記事
NHK東北NEWS WEB11月30日配信
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tag : 気仙沼 気中20 気仙沼中学 未払い残業代

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Author:気中20回生支援会
東日本大震災で被災した気仙沼中学校第20回卒業生(1967年3月卒/64~65歳)たちを支援する首都圏在住同級生を中心としたグループです。魚町出身東京在住の3年8組小田が書いています。

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