防潮堤見直し議論


先日紹介した5月25日の朝日新聞に続いて、6月1日(月)の河北新報に防潮堤に関する記事が掲載されています。

河北新報
和田正宗参議院議員のツイートから画像の一部を拝借


この記事は、河北新報オンラインニュースでも配信されています。2本の記事となっていますが、無料で読むことができます。見出しクリックで配信記事にジャンプします。

以下、長文となりますが、資料として配信内容を全文引用させていただきます。画像記事の見出しと、配信記事の見出しは異なっていますが、本文は同じです。


<復興費負担>防潮堤45%に新たな支出

 東日本大震災の復興事業に2016年度から地元負担が導入されると、宮城県沿岸に新設される防潮堤の約45%(事業費ベース)に新たな支出が求められることが分かった。事業規模が大きくわずかな負担割合でも地元の支出が多額となるため、今後の建設スケジュールに影響する可能性もある。県は防潮堤整備を地元負担の対象から外すよう政府に求めている。

 県によると、県と被災市町が管理する海岸に新設される防潮堤の整備費は総額1598億円に上る。財源には国の社会資本整備総合交付金と、農山漁村地域整備交付金を活用。集中復興期間内の15年度までに使う877億円は全額が国負担だった。
 政府の方針通りなら、16年度以降の整備費721億円の一部を地元が負担することになる。仮に1%の負担割合だとしても、7億円以上の支出を強いられる。
 村井嘉浩知事は復興事業に地元負担を導入する政府方針を容認しているが、防潮堤新設に関しては全額国負担を要求。5月26日の国の復興推進委員会では「地元負担が生じれば進行状況に差が出る。沿岸部のまちづくりに影響する」と述べた。
 特に新設工事の遅れが目立っているのが県管理漁港の防潮堤だ。事業費計685億円のうち15年度末までの執行率は39%程度にとどまる見通し。地元住民が反対したり、用地取得が難航したりするケースもある。
 気仙沼市内湾地区など14カ所では、新設事業と既存の防潮堤を改修する「災害復旧事業」を組み合わせて整備が進められる。災害復旧は16年度以降も全額が国費で賄われる見通しで、完成した防潮堤と未完成部分が混在するエリアが出現する恐れもある。
 宮城県沿岸で計画されている防潮堤の総延長は243.7キロに上る。(報道部・片桐大介)

<復興費負担>防潮堤計画 見直し議論再燃も

 復興事業費の一部を被災地に負担するよう求める政府方針を受け、宮城県が進める防潮堤整備計画の見直しを求める議論が再燃しつつある。計画に異議を唱える住民は「事業の優先度を再考すべきだ」として、地元負担を見直しのきっかけにしたい考えだ。
 石巻市雄勝町中心部では震災前(高さ4メートル)の倍以上の9.7メートルの防潮堤と河川堤防の整備が予定されている。大半は災害復旧だが、一部に新設もある。
 景観の悪化や環境影響を理由に異論を唱える住民団体「持続可能な雄勝をつくる住民の会」は6月、県に防潮堤の高さを震災前と同じに下げるよう求める要望書を提出する。
 会の代表で、中心部の自宅跡地でバラ園を営む徳水博志さん(61)は「復興予算の地元負担が議論される中、そこで暮らす住民が望まない計画は見直してもらえないか」と期待する。
 防潮堤をめぐっては県や被災市町が、2015年度までの集中復興期間内に事業化されるよう住民の合意形成を急いだ経緯もある。
 徳水さんは「巨大な防潮堤を造ればそれだけ整備費が掛かり、地元が背負う維持費も増す。見直しで浮いた費用を別の事業に使う方がいい」と訴える。
 無人島の耕作放棄地を保全する防潮堤整備が問題視された塩釜市浦戸諸島。県は無人島については最低限の補修や補強にとどめる方針に転換したが、有人の島と、向かいに位置する東松島市の計63地区は災害復旧として農地保全目的の防潮堤整備を進める。
 背後の農地の一部には耕作放棄地もある。周辺でワカメやアカモクを養殖する漁業赤間広志さん(66)=塩釜市=は「全ての防潮堤が必要なのか。地元負担が生じれば、重要な事業に予算が行き渡らなくなる恐れもある。事業の優先順位を洗い直すべきだ」と問題提起する。(報道部・丹野綾子)引用は以上です。


新聞記事の画像を引用させていただいた参議院議員の和田正宗さんのツイートでは、〈見直しを求める大きな声や、あまりにムダ事業で、財務省等を中心に政府が実質的に政策転換せざるを得なかったのではないかと。であれば初めから防潮堤の適正規模がどれくらいかや、本当にそこに必要なのか検討すべきだったはず〉と書いています。

5月25日の朝日新聞、6月1日の河北新報と、連続する防潮堤計画見直しについての報道。復興費用の地元負担という流れの中で防潮堤計画の見直しの話がとりあげられるのは、なんとも皮肉な話です。大元の財源は同じ税金でしょう。宮城県の村井知事は〈復興事業に地元負担を導入する政府方針を容認しているが、防潮堤新設に関しては全額国負担を要求〉しているそうです。これまでの経緯もあるのでしょうが、防潮堤予算に関し、そんなにりきむことなく全体の中での優先順位を検討して欲しいと思います。

私は、2013年8月のことを思い出しました。村井知事は気仙沼市が要請した内湾防潮堤の余裕高(1m)の引き下げに応じず、当時提案された浮上式防潮堤に対しても実験段階であることを理由に「私の目が黒いうちは絶対に採用しない」と否定したのです。「私の目が黒いうちは」。なんでそんなに強硬なのかと不思議でした。

防潮堤に関しては、これからも新しい動きがあるでしょう。4年たって、やっとか。あるいは、4年たったからか。正直な話、よくわかりません。

2013年8月9日ブログ「県知事の強硬姿勢」
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Author:気中20回生支援会
東日本大震災で被災した気仙沼中学校第20回卒業生(1967年3月卒/65~66歳)たちを支援する首都圏在住同級生を中心としたグループです。魚町出身東京在住の3年8組小田が書いています。

twitter:@kechu20

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