膨らむ防潮堤予算

きょうから6月。新しい月が始まりました。本日は、先週の月曜日5月25日の朝日新聞に掲載された〈膨らむ防潮堤予算 苦慮〉という記事を紹介します。

朝日新聞
2015年5月25日付け朝日新聞朝刊記事の一部イメージ

朝日新聞デジタル5月23日配信記事

人件費の高騰や当初の見積もりの甘さなどで、被災地の津波対策予算が膨らんでいますが、一部では地元の意見を反映し、防潮堤の高さを低くしたり、防災林での代用など、予算を節約する動きも出始めたというのです。来年度から地元も費用負担を求められるなか、こうした動きが加速しそうだとしています。記事は、朝日新聞デジタルで読むことができますが、以下に引用させていただきます。

◎膨らむ防潮堤予算、苦慮
◎被災地 高さ低く防災林で代用

■ 工事費が急騰

 国や3県は、壊れた防潮堤を「数十年から百年に1度の津波」に耐えられる強靱なものへと造り替えることをめざしている。復旧費は2011年度末時点で7800億円と見込んでいたが、直近の調べでは約9千億円に増えた。浸水被害の大きかった防災林も当初の約2倍の1600億円に及ぶ。

 宮城県気仙沼市の中島海岸(小泉地区)で、県内では最大級となる高さ14.7メートルの防潮堤の整備が進んでいる。隣接する河川の堤防を含めた総事業費は当初より6割増えて356億円。復興工事の集中で工事費が急騰している。「人件費は1.4倍、コンクリート費は2.4倍に上がった」と気仙沼土木事務所は話す。

 一方、この4年間で多くの住民は海岸から高台に移った。小学校教諭の阿部正人さん(48)は「地元でも守るべきものがないと批判の声がある。計画を見直すべきだ」と訴える。

 中島海岸から約80キロ離れた東松島市の大曲浜などの海岸では防潮堤と防災林の復旧工事がダブルで進む。11年の大津波では、100ヘクタールの国有林を含む大部分の防災林が浸水した。

 復旧予算は今春段階で209億円と当初の約2.4倍になった。林野庁によると、盛り土の単価の高騰が響いている。工事用の土(1立方メートル)は震災前1350円だったが、今は2500円程度。被災地で一斉に盛り土工事をしているため、各地で予算が膨らむ。

■ 地元負担考慮

 国は「復旧を急いだため事前調査に時間がかけられなかった」として、膨らんだ復旧費は16年度以降も全額を負担する。しかし、被災地は地元の判断で、予算を効率的に使おうと動き始めている。

 宮城県気仙沼市の小田の浜では高さ11.8メートルの防潮堤計画が浮上した。だが、観光業者から「景観が損なわれる」などの反発が出たため、防災林を増やして津波に対応することになった。数十億円だった事業費は半分以下になるという。

 石巻市の尾崎地区では高さ8.4メートルに引き上げる計画が地元住民との話し合いで、震災前の2.6メートルに戻す方向になった。自治会の神山庄一会長(61)は「故郷の美しい景観はかけがえのない財産で、次世代に残すことは私たちの責務だ」。

 一方、総額2300億円とされる新たに造る防潮堤の整備費には数%の地元負担が生じる方向となった。気仙沼市の担当者は「地元負担を考えると、ほかでも計画変更の議論が出てくる可能性がある」とみる。

 ただ、節約分を別の用途に回すのは、現行の予算制度では難しい。気仙沼市議の今川悟さん(40)は「節約分をニーズのある避難道路などに使えれば、地元の議論が活性化する」と制度の見直しを主張する。(菅沼栄一郎、加藤裕則、座小田英史)(記事引用は以上)

記事の最後に気仙沼市議会議員今川悟さんが語っているように、復興費用の全体枠を地元の優先順位にしたがって配分するように制度の見直しができないものでしょうか。はがゆい思いがつのるばかりです。
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ジャンル : 福祉・ボランティア

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気中20回生支援会

Author:気中20回生支援会
東日本大震災で被災した気仙沼中学校第20回卒業生(1967年3月卒/65~66歳)たちを支援する首都圏在住同級生を中心としたグループです。魚町出身東京在住の3年8組小田が書いています。

twitter:@kechu20

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