小泉地区の防潮堤

小泉地区の海抜14.7mとなる防潮堤計画について宮城県は、昨年11月の住民説明会で合意が得られたとして計画を進めています。ただ、今年7月の住民説明会では、防潮堤の是非論が再び展開され、合意形成の不確かさを印象づけました。「防潮堤の必要性が分かりません」と発言した高校生に対して「高校生が何を言ってるんだ」と、罵声を浴びせる参加者もいたとの報道もありました。計画再考を求める声、反対の声がまだやまないのです。そして10月19日(日)、河北新報が、〈防潮堤「熟議を」〉の見出しで、気仙沼市本吉町小泉地区の防潮堤計画に関する記事を配信していました。

小泉地区記事
河北新報配信記事の一部イメージ

河北新報10月19日配信記事

河北新報の記事はちょっとわかりにくいのですが、東北大災害科学国際研究所の今村文彦教授が9月上旬にまとめた同地区の津波被害想定を踏まえれば、計画を急がずにさらに熟議を重ねてはどうかということのようです。

少し引用しておきます。
「小泉地区の防潮堤については、県が昨年11月、住民説明会で合意を得たと判断。ことし7月の説明会で湿地帯の保全など環境対策案を示した。総工費220億円で年度内の着工を見込んでいる。
 これに対し、東北大災害科学国際研究所の今村文彦教授(津波工学)が9月上旬、防潮堤が未整備のまま明治三陸地震時のL1津波が襲来した場合の被害想定をまとめた。
 「津波は防災集団移転先に届かない」「海岸に近い老人ホーム敷地付近まで浸水」など、具体的な状況が初めて明らかになった。今村教授は「材料不足の議論で一方的に造るのは荒っぽい」と県に柔軟な対応を求める。
 地域では、住民団体「小泉海岸及び津谷川の災害復旧事業を学び合う会」が計画再考を促す活動を続けている。今回の調査、解析も会が要請して実現した。
 同会事務局長の阿部正人さん(47)は「視界を遮られれば津波の怖さを忘れる。今の風景そのものが減災教育の場だ」と力説する。
 対照的に、防潮堤を復興まちづくりに活用する考えもある。自治組織の小泉地区振興会連絡協議会の及川衛会長(53)は「巨大施設は見学者を引き寄せる。周辺用地も安心して使える」と早期完成を望む。」引用は以上。

記事は、国の中央防災会議専門調査会の委員も務めた今村教授の「守るものの優先順位を協議してほしい。住民と行政双方が納得できる合意の道を探るべきだ」との意見紹介で結ばれているのですが、今も県は計画の推進を着々と行っています。

賛成と反対、いろいろな意見があることはわかります。しかし、昨年11月の住民説明会での強引な合意形成が、結果として計画再考を求める動きを生んでいるのではないか。それにしても、「巨大施設は見学者を引き寄せる」との意見もあることを知って、私は驚きそしてあきれたのです。


今年7月の住民説明会については、つぎの記事でご覧ください。
読売新聞2014年8月12日配信記事


(追加情報)
本日10月21日、22:00〜23:00のBS日テレ「深層NEWS」は、「大津波防ぐか逃げるか 巨大防潮堤必要の是非」。ゲストは和田政宗(参議院議員)藤井聡(内閣官房参与)の2氏。是非ご覧ください。
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東日本大震災で被災した気仙沼中学校第20回卒業生(1967年3月卒/65~66歳)たちを支援する首都圏在住同級生を中心としたグループです。魚町出身東京在住の3年8組小田が書いています。

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