熊谷雅裕君の質問

きのう14日のブログで、気仙沼大島の復旧復興事業によってつくられた岸壁が以前より高くなりすぎて作業に支障をきたしているというTBSニュースを紹介しました。本日は、この問題については、今年6月の気仙沼市議会定例会(第5日)に大島出身の気高同級生 熊谷雅裕議員が質問し、菅原市長と産業部参事の方が答弁しています。

その内容を、ネットで公開されている市議会会議録から引用し紹介します。長いので、忙しい方は流し読みしてください。なお、この答弁のあった市議会5日目の会議録全文は、次のリンクを開いてから「全文表示」を選択すると、読むことができます。

第62回定例会(第5日)会議録

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2014年6月25日
平成26年第62回定例会(第5日)
熊谷雅裕議員質問と答弁の一部

◎4番(熊谷雅裕君)(前略)災害復旧工事の進め方について質問します。
 災害復旧工事で岸壁がかさ上げ修復されましたが、実情に合わず不便や改良すべきことが多々あります。御存じでしょうか。
 公共事業は、住民の要望に応え、住民の生活向上のために行われるべきなのに、縦割り行政でお役所の都合が優先され、住民の声が後回しになっている。県と市がそれぞれに建設することだけが目的化していて、県と市の調整が不足している。縦割り行政をなくせないのか。以上お答えをお願いします。
◎議長(守屋守武君) 市長菅原 茂君。
◎市長(菅原 茂君)(前略) 災害復旧工事の進め方について、お答えします。
 災害復旧工事の岸壁かさ上げの実情についてでありますが、現在進めている漁港施設災害復旧工事については、震災の影響で起きた広域的な地盤沈下に伴って、沈下した施設を国の災害査定で認められた復旧方針に沿って、かさ上げして原形復旧するものであります。
 工事については、原形復旧が基本ではありますが、利用者から岸壁の復旧高さについて、調整してほしい旨要望があり、国と協議した結果、かさ上げ高さを下げる形の復旧も認められたことから、一部階段状に下げるなど、利用者の実情に合わせて施工しているところであります。
 次に、住民不在の縦割り行政についてでありますが、復旧・復興事業の計画実施等の各段階において、本市を含め国、県などの関係機関相互に協議調整を行うとともに、事業説明会などの開催時には、必要に応じ事前に私が直接説明を受け、住民合意が得られるよう調整を行っております。
 なお、復興事業等の推進に当たり、各行政機関の考え方の相違や、制度上の制約もあることから、これまでもさまざまな機会を通じ、国に規制緩和や制度改善を要望しているところであります。
 本市といたしましても、よりきめ細やかな住民説明に努め、地権者はもとより多くの方々の御理解と御協力をいただきながら、着実な復旧・復興に向けて引き続き取り組んでまいります。
◎議長(守屋守武君) 4番熊谷雅裕君。
◎4番(熊谷雅裕君) 災害復旧工事についてですけれども、例えば1メートル沈下したとして、1メートルかさ上げされて、結局実際は30センチとか50センチしか下がっていないのに、1メートルかさ上げされたと。すると、荷揚げできないんですよ、お年寄りは。船から岸壁に上げられない。あと、逆に上がり過ぎたので、脇の防護するゴムがあるんですが、そこに船べり引っかかって、ひっくり返ったとか、それから海に落ちたとき、階段がないからもう登れないわけですよ。おぼれそうになったとか。そういう話もあるんです。
 ですから、そういったことを細やかにきちっと対応して、つくるならつくるで、岸壁つくる、必要なものをつくるんですけれども、それが実情と合っていないことが結構多いわけです。それを今後やっていくところ、あるいは修復できるものは、例えば落ちたときに助かるように階段をつけるだとか、あるいは防護のゴムをもっと長くするだとか、もっときめ細やかに改良してください。できますでしょうか、それは。
◎議長(守屋守武君) 産業部参事広瀬宜則君。
◎産業部参事(広瀬宜則君) お答え申し上げます。
 現在漁港を復旧する際、現地のほうで丁張りをかけまして、住民の方々、漁民の方々に見ていただいて、満潮位の潮位の高さと作業のしづらさについて、意見を伺いながら高さを決定しております。ですから、場所によっては階段状に下げている箇所についてもございます。
 また、一番もう施工が終わりまして、それで使ってみてどうしても高いという場所につきましては、ゴムばしごなりステップなどを今後地元の方々と相談しながら検討していきたいと思います。以上でございます。
◎議長(守屋守武君) 4番熊谷雅裕君。
◎4番(熊谷雅裕君) ぜひそのようにお願いします。
 あと、もう一つ、復旧工事で困っているのがあって、農地海岸というのが3カ所大島であるんですけれども、さほど壊れていないのに、つまり不要不急の工事なんですけれども1メートルもかさ上げされて、前は階段きちっと手すりもついてあって、磯におりられたんですけれども、今はそれもなくておりられない状態なんです。磯に行けない。もうこういうのは壊してほしいと思うんですけれども。さらにそこで夜飲んでか何か知りませんけれども、酔っ払って転落した人もいます。
 何か決して単なる復旧といっても、かえって不便を与えたり、事故が起こるようなこととか、住民が困るようなことが結構あるんです。これから、市の管轄の中でもかさ上げするようなところ出てくると思うんですけれども、実際ろくに壊れていないのにわざわざ1メートル上げるとか、そんな無駄な工事はできるだけやめてほしいと思っています。
 かさ上げした農地海岸というのは、逆に、これは壊せないんですよね。お尋ねしますけれども。
◎議長(守屋守武君) 計画・調整課長木村嘉雄君。
◎計画・調整課長(木村嘉雄君) 農地海岸の件ですけれども、災害復旧工事でかさ上げ、沈下戻しということで、かさ上げ工事既に終了しております。国費を投じて完成したものについて、やり直し、取っ払うことができるかと言われますと、そのことについてはできないということになっております。
 ただ、昇降用の階段とか、従前あったもの等については、今後つけることが可能かとも思いますので、そのあたりは県のほうに話をつないでおきたいと思います。
◎議長(守屋守武君) 4番熊谷雅裕君。
◎4番(熊谷雅裕君) もう一つ、市の管轄でこれからいろいろ補修とか、復旧工事もあると思うんです。原形復旧の形で。だからその原形復旧の場合も、本当にその高さに戻さなきゃないのか、あるいは必要ないのかとそこのめり張りというか無駄な金を使って、要らないところまで何か直しているというのが結構目につくので、それはやめてほしいと思っているんですけれども、中止できますか。
◎議長(守屋守武君) 市長菅原 茂君。
◎市長(菅原 茂君) その質問の答えは担当者にさせますけれども、多分熊谷議員さんも感じていられると思うんですけれども、原形復旧をするときには設計の高さになってしまうんですね。しかしながら、熊谷議員さんの御実家の前もそうだったと思いますし、私の実家の前もそうなんですけれども、だんだん沈下していたと思うんですよ。海が迫っていたと思うんですね。そういう中で原形復旧にすると、もとの高さではなくて、計画の高さになってしまうということに随分問題が発生しているというような私は認識で、全てがそうだとは言いませんが、何割かはそういう影響なのだなというふうに思います。
 そういう意味では、当然使えない港をつくることはやめたほうがいいことなので、使いやすいのに調整できるように、今国の理解も得られつつあるというお話を担当課のほうで今しているわけだというふうに思います。
◎議長(守屋守武君) 4番熊谷雅裕君。
◎4番(熊谷雅裕君) 1つ現状に合わせた形で同じ災害復旧するならしてほしいですし、要らないものは、やる必要ないところはやらないでほしいと思っています。
 それと、縦割りの件ですけれども、いろんな部署、防潮堤のことを聞きに行ったり、あるいは説明しに来る人というのは、みんな一生懸命なんですね。市の方も、県の方も。物すごい一生懸命やっているのはわかっているんですけれども、その方向性が違うというか、実際知事の言うことを聞かなければ仕事にならないというか、やめざるを得ないんでしょうけれども、その知事の方向が全く間違った方向で進んでいるとしか思えないんです。それで、一生懸命やらされている、何か職員の方というのは逆にかわいそうなぐらいなんですけれども。
 実際やりとりの中で、答えられなかったら知事呼んでこいと言うと、そこでとまりますけれどもね。実際何かこうつくることだけが一生懸命で、つくった後のことを何にも考えていないと思うんですよ。実際、暮らすのは我々島の人間だったり、ほかの地域もありますけれども、そこで暮らさない人、住んだこともないというか、見たこともない、状況わからない人が勝手に図面引いて、中央の官僚が決めた方針に従って、知事が乗っかって、市長も乗って、それでつくることが多いと思うんですね。一番の間違いは中央の官僚なのかもしれませんけれども。
 基本的に、何て言うんですかね、省益あって国益なしという言葉もこの前勉強しましたけれども、縦割りの大もとがそこで、暮らしている人のために何かつくろうという感じがさっぱり見えない計画なんです。ただ一生懸命、一生懸命国やら県知事の方針に従ってやっている。その方針が間違っていたらもうどうしようもないですよね。今そのどうしようもない形で進んでいると私は思っているんですけれども、いかが思いますか。
◎議長(守屋守武君) 建設部長佐藤清孝君。
◎建設部長(佐藤清孝君) 防潮堤に限らず、事業を進めるというのは、やはりそれをやるという目的があってやっているわけでございます。防潮堤も背後の土地を守る、あるいは命を守るという大前提のもとに整備をしているわけでございます。そうした中で、国の方針がそうだからということは、基本的には大きく国の方針を踏まえて各自治体、県も初め自治体のほうでやるわけでございますが、その中にやはり画一的でない進め方をしなければならないということで、これまでも申していますように、地元のほうに御説明をして、できるだけ地元の意向に沿った形で、かつ目的を達成したいということで進めているものでございますので、その辺は御理解をお願いしたいと思います。
◎議長(守屋守武君) 4番熊谷雅裕君。
◎4番(熊谷雅裕君) そういうお役所答弁を聞きたくてしゃべっているわけじゃないんですけれども、現実にそこに暮らしている人間の気持ち、思いとかが全然伝わっていなくて、上から一方的なわけですよね。それも全部縦割りなわけですよ。大島だけで5つか6つかなんかの部署が分かれて、県の水産だとか農林だとか、次々縦割りの固まりなんですよね。1つの浜を、島を幾つも分割して、さらにちっちゃな浜まで2つも3つも役所が入って、それでトータルプランなんか全くないんですよ。ただ、みんな一生懸命なんですよ、つくることで。迷惑しているのは暮らしている人間で、これから暮らしていくときに、その人たちは関係ないんですよね。関係ない人が何か島を壊していく。そうとしか思えないような計画が進んでいるわけです。
 それは、中央の官僚からしたら正しいことかもしれませんけれども、実際省益あって国益なしで、国民のことを考えないんだったらそれはそれでいいんでしょうけれども、でも実際暮らしているこっちからすると、あなた方の利益のために我々が食い殺されていいのかみたいな、そういう思いなんですよ。過激な言葉を出していますけれども、そういう思いなんです。
 だから、市だけじゃなくて県もそうなんですけれども、現場にいる人はそこに、間に挟まれて大変でしょうけれども、上のほうにもっとものを言うだとか、おかしいのはおかしいともっと主張して、一緒になっていいものをつくっていければいいなと思うんです。
 だから、そのためにはまず、ここに県知事を呼べと言っても来ないんでしょうけれども、とにかく住民の意向に反した建設は一旦ストップしてほしいと思っています。これも、議論尽きないので次に移ります。

会議録の引用は以上です。長くてすみません。

高くなった岸壁について菅原市長はこう答えています。
「原形復旧をするときには設計の高さになってしまうんですね。しかしながら、熊谷議員さんの御実家の前もそうだったと思いますし、私の実家の前もそうなんですけれども、だんだん沈下していたと思うんですよ。海が迫っていたと思うんですね。そういう中で原形復旧にすると、もとの高さではなくて、計画の高さになってしまうということに随分問題が発生しているというような私は認識で、全てがそうだとは言いませんが、何割かはそういう影響なのだなというふうに思います」

TBSニュースでは震災後の地盤隆起を原因として紹介していましたが、私も菅原市長と同じく、計画時の高さとその後の地盤沈下が主要因ではないかと推測しています。なお、熊谷議員の実家は大島浦の浜〈宮古屋〉、市長の実家は魚町〈カクダイ〉。

かなり長くなってしまいましたが、復興事業に関する様々な問題に対して〈市議会はなにをやっているんだ〉と思っている方も多いと思い紹介させていただきました。いろいろ聞いてもなんか〈のれんに腕押し〉でいらいらする雅裕君の気持ちがよくわかります。ただ、市役所の担当者に対し「そういうお役所答弁」といった言葉はやはり不適切でしょう。なんの得にもなりません。やはり一年生議員というか、ヘタだなあと思います。

なお、本日のブログ、辞職勧告を受けた熊谷雅裕議員に対しての応援演説のような感じがあったかもしれませんが、それは誤解です。そこんとこどうぞヨロシク。
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No title

酔っ払い運転のことはスルーですか

Re: No title

コメント、ありがとうございました。10月2日のブログで書きました。こちらをお読みいただければと。よろしくお願いいたします。 http://kechu20.blog94.fc2.com/blog-entry-1232.html

No title

はい。この方の記憶力ってどのくらいのものなのでしょうか     気仙沼ではこんな人が議員できるのか。
プロフィール

気中20回生支援会

Author:気中20回生支援会
東日本大震災で被災した気仙沼中学校第20回卒業生(1967年3月卒/65~66歳)たちを支援する首都圏在住同級生を中心としたグループです。魚町出身東京在住の3年8組小田が書いています。

twitter:@kechu20

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