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追悼:村上安正氏

4月28日の三陸新報に気仙沼観光コンベンション協会会長の加藤宣夫さんの「鹿折金山と村上安正氏」と題する投稿が掲載されていました。村上安正氏は鉱山研究家で、気仙沼の鹿折(ししおり)金山の保存運動で大変お世話になった方とのことですが、3月24日に逝去されました。享年89歳。この加藤さんの投稿は、村上安正氏に対する追悼文といってよいでしょう。

村上氏は足尾銅山を経営していた古河鉱業に長くつとめた方です。その著書「足尾銅山史」が2009年に第22回 日本産業技術史学会賞を受賞するなど、鉱山における採鉱技術や労働運動に関する研究成果は高く評価されています。

4月28日村上安正氏追悼
三陸新報4月28日投稿記事より


気仙沼市上鹿折にあった鹿折金山が、かつては平泉の黄金文化を支えたとも伝えられ、大金塊/モンスターゴールドを産出したことなどは皆さんご存じのことでしょう。村上氏は、膨大な中村家保存文書から鹿折金山の経営実態をまとめたり、「金溶解炉」が国内唯一の産業遺産であると指摘するなど、保存活動の大きな力となってくださいました。

そして2001年には鹿折金山跡保存会が発足します。2002年10月には市民福祉センター「やすらぎ」で「鹿折金山シンポジウム」が開催され、パネラーのひとりとして村上氏も参加しています。投稿記事にある写真がその時のもの。中央が村上氏、左が加藤氏です。

その後、2008年10月に気仙沼で学会が開催された時には三金山跡地見学もおこなったそうです。こうして村上氏の助言、ご指導などを得ながら、多くの人の努力により2012年10月13日に「鹿折金山資料館」が完成しました。

跡地を見学した〈三金山〉とは、文中にもある鹿折金山、大谷鉱山、玉山金山(陸前高田市竹駒)のことだと思います。また、〈中村家保存文書〉については少し説明が必要かも知れません。これは、中村亀治氏が残した文書でしょう。中村亀治氏は秋田県阿仁町の人で明治32年に鹿折で探鉱し鉱脈を発見し、採掘権を得て旧抗の一部を開発した方。「鹿折金山資料館」の館長をつとめる中村敬二さんはその子孫です。

鹿折金山跡は気仙沼の貴重な産業遺産です。資料館の運営や金山跡の保存や活用に関しては多くの課題もあることでしょう。加藤さんがお書きになっている「モンスターゴールド里帰り展」の開催なども課題のひとつです。そうした中で、長年にわたって活動を支援してくださった村上氏を失いました。加藤さんは〈鹿折金山の心の師を失った悲しみは尽きません〉と記しています。

村上安正氏の鹿折金山跡保存運動へのご支援に対して御礼を申し上げるとともに、ご冥福をお祈りいたします。


2016年9月9日ブログ「モンスターGOLD」
2016年9月12日ブログ「怪物金塊諸説紹介」
 
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テーマ : 気仙沼
ジャンル : 地域情報

tag : 鹿折金山 村上安正

プロフィール

気中20回生支援会

Author:気中20回生支援会
東日本大震災で被災した気仙沼中学校第20回卒業生(1967年3月卒/67~68歳)たちを支援する首都圏在住同級生を中心としたグループです。魚町出身東京在住の3年8組小田が書いています。

twitter:@kechu20

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