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鶴亀の湯クラウド

気仙沼市が、復興祈念公園に建設するモニュメント「祈りの帆(セイル)」のクラウドファンディングを行っていることはこのブログでも紹介してきました。これに気仙沼中学校20回生支援会、けせもい会としての寄付を行ったことについてはすでに報告したとおりです。残り日数が30日ですが同ファンディングのサイトを見てみると3月29日正午時点で、目標2000万円に対して、1500万円近くまでの実績となっています。

本日紹介するのはもうひとつのクラウドファンディングです。こちらは気仙沼市魚市場前に銭湯を復活させようというもの。ちょっと長くなりますが、今週最後のブログということで、金土日にゆっくりご覧いただければと。


鶴亀の湯 クラウドファンディングサイトより

プロジェクトをスタートさせたのは、昨年12月に(たぶんこの企画のために)設立された一般社団法人 歓迎プロデュースの小野寺紀子さん、斉藤和枝さん。そして根岸えまさんもチームに加わっています。

紀子さんは、漁業用の飼料や資材の販売のほか、アンカーコーヒーの経営などもおこなっている(株)オノデラコーポレーションさんの常務取締役です。和枝さんは〈金のさんま〉をはじめとする水産加工品を提供している(株)斉吉商店さんの専務取締役。気仙沼市内の〈鼎・斉吉〉のほか、日本橋三越にも出店しています。ご両人とも気仙沼の漁業に深い関わりがあり、気仙沼の人にはあらためて紹介する必要もないでしょう。根岸えまさんについてはまたのちほど。

プロジェクト名の上に〈気仙沼の女将たちの挑戦〉とあることから連想が働くと思いますが、このお三方はいずれも気仙沼つばき会のメンバーです。同会は地元ホテルや和装店、水産加工品店などの女将さんらによって、地元気仙沼の観光を女性の目線でPRしていこうと2009年に発足されました。〈出船おくり〉や〈市場で朝めし。〉〈気仙沼漁師カレンダー〉などの活動は皆さんご存じのとおりです。今回の銭湯復活企画は、つばき会としてのプロジェクトではありませんが、その活動目的には重なるところが多いでしょう。

さて、肝心のクラウドファンディングですが、目標金額は600万円です。家入一真(いえいりかずま)さんが代表をつとめ、この分野では国内最大のサービスを提供している(株)CAMPFIRE(キャンプファイア)による社会貢献型クラウドファンディング「GoodMorning」を利用してのプロジェクト。支援は5000円からとなっています。詳細はつぎのふたつのサイトをご覧ください。

クラウドファンディングサイト
「鶴亀の湯」公式サイト

また、これらのサイトとは別に、ニュースサイト「BLOGOS」(ブロゴス)の3月11日配信記事でも、今回の銭湯復活企画が紹介されています。この記事は、3月11日に配信されたネットテレビ「AbemaTV/けやきヒルズ」の映像内容(約17分)を記事化したものです。



「BLOGOS」(ブロゴス)3月11日配信記事

番組映像では、根岸えまさんの活動が紹介されています。えまさんは、震災後の気仙沼でのボランティア活動をきっかけとして4年前に東京から気仙沼市唐桑町に移住しました。番組のはじめでは彼女を含む〈移住女子〉の話、後半ではえまさんが取り組んでいる銭湯復活プロジェクトが紹介されます。クラウドファンディングや公式サイト内容とブロゴスの記事を合わせ読むと、銭湯復活を計画した意図や背景がよくわかります。私なりにまとめてみました。

◎計画の概要

計画されている銭湯の名は〈鶴亀の湯〉。2017年5月に廃業した気仙沼の内湾近くの〈亀の湯〉を思い出させながら、4月7日に開通する気仙沼大島大橋の愛称〈鶴亀大橋〉の名も踏まえている。とてもいい名前です。なお、鶴は本土側の〈鶴ヶ浦〉から、亀は大島の〈亀山〉から。

そして銭湯に加え別館として〈鶴亀食堂〉も設けられ、風呂と食堂とで漁師さんをもてなします。〈鶴亀〉をブランド名としたレトロモダンイメージのロゴマークもすでにできあがり、プロジェクトサイトにも表示されています。

計画されている銭湯や食堂はトレーラーハウス方式です。実用上は一般の建築物と同様ですが、車輪などにより牽引して移動できるようにしてあるため、法的には建築物ではなく車両。固定資産税がかからないなどのメリットを生かすことができますが、水道やガスといった配管設備には工夫が必要です。下水の処理なども同様ですね。私は以前の仕事で知ったのですが、初期には輸入システムが多く、日本国内のパイプ規格との適合などに苦労することもあったようです。現在ではかなり普及していますから、こうした課題も改善されているでしょう。

クラウドファンディングの期間は3月5日から5月23日までとなっています。気仙沼市復興祈念公園モニュメントのファンディング期間が1月28日から4月28日までなので、現時点では市民(民間)と市(行政)のふたつのクラウドファンディングが並立するかたちとなっています。しかし、けっして対立的なものではありません。というのも、今回の銭湯の開業にあたっては、市から1000万円の助成金を受けるのです。

上記の「AbemaTV」紹介記事のなかに、つぎの記述がありました。〈銭湯の開業には資金が3000万円必要。1000万円は市から助成金を受け、1400万円は気仙沼の企業から集める予定だが、残りの600万円はネットを使ったクラウドファンディングで集める〉。この助成金は、気仙沼市の2018年度 創造的産業復興支援事業による補助金です。

話がちょっと横にずれますが、この気仙沼市の創造的産業復興支援事業は、吉川(きっかわ)晃司さんと布袋(ほてい)寅泰さんの音楽ユニット「COMPLEX」からの寄付金7500万円を受けて2012年度に創設されました。同年度に41件の申請から選考された10事業者に対して交付されています。その後の2015、17、そして今回の18年度は別の予算措置がなされていますが、吉川さんと布袋さんの復興支援の意思が今回の銭湯復活企画にもつながっていると言ってもよいでしょう。お二人にあらためてお礼を申し上げます。

2012年6月5日ブログ「布袋さん吉川さん」

また、銭湯復活企画は復興庁クラウドファンディング支援事業の対象プロジェクトになっていますから、国の支援も受けていることになります。こうして市や国の助成や支援を受けることができるのも、小野寺さん、斉藤さん、根岸さんの個人としての信用、そして彼女らが属す気仙沼つばき会やそれぞれの企業・団体の活動が高く評価されているからに違いありません。

◎みしおね横丁

クラウドファンディングの活動報告のなかに、気仙沼魚市場前の建設予定地での地鎮祭が紹介されていました。そのなかに〈鶴亀の湯と鶴亀食堂は、「みしおね横丁」の中で、他5店舗の飲食店さんと一緒に開店します〉と記されています。

この「みしおね横丁」の内容がよくわからなかったのですが、調べてみると気仙沼で働くインドネシア人のためのイスラム教の礼拝所(モスクではなくムショラ)とインドネシア料理店も設けられるとのこと。計画しているのは、インドネシアに現地法人を設立し、同国初となるリサイクルアスファルトのプラントの建設などもしている気仙沼の(株)菅原工業さんです。専務の菅原渉さんが中心となって計画を進めているようです。

上記の「AbemaTV」の映像のなかにも「みしおね横丁」の模型がうつっています。その通路面に〈TO MECCA〉と記されているのは礼拝所設置にあたって、メッカの方向を示すものだったのですね。この横丁計画についてはまたあらためて紹介の機会があるでしょう。


私はこの銭湯復活のクラウドファンディングをはじめて知ったとき、とてもよいプロジェクトであると思いました。というのも、2017年6月6日の三陸新報に〈船員たちに風呂を〉という投稿が掲載されたことをこのブログで紹介し、〈魚市場の浴場計画は検討の価値があるように感じました〉と記したこともあったからです。その話は回をあらためることにいたします。

銭湯復活プロジェクトの説明文のなかにこんな言葉がありました。〈気仙沼を「日本一 漁師さんを大切にする町」にしたい〉。私もふくめ、共感する人が多いのではないでしょうか。

今週はこれにて。というか、「平成」最後のブログ投稿ということで(といったん書きましたが、4月1日は新元号の発表で、改元は1か月先でしたね。失礼しました)(笑)。
 
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テーマ : 気仙沼
ジャンル : 地域情報

「施工ミス」の処分

気仙沼市の内湾/魚町地区の防潮堤を宮城県が誤って22cm高く施工した問題。その責任や処分に関する県からの報告が3月25日にありました。県の武藤伸子県農林水産部長らが気仙沼市役所で「内湾地区復興まちづくり協議会」ワーキング委員約20名に対して行われました。その内容は後述しますが、まずは3月27日の三陸新報記事。「釈然としない」との住民の反応を見出しとしています。

3月27日魚町防潮堤

三陸新報3月27日記事の一部イメージ


報告された内容は、後述する河北新報3月26日配信記事が詳しく伝えています。これによれば、県が報告した責任に関する結論は〈関わった設計業者、施工業者との3者がそれぞれ同等の責任を負う〉というもの。そして、見た目の高さを抑える背後地のかさ上げに要した費用など計9150万円は、責任割合に応じ3者が同額ずつ負担する方針も示されました。

ミスに関わった県職員の処分も公表されましたが、村井嘉浩知事の処分はありませんでした。まちづくり協議会の出席者からは「処分の妥当性が分からない」「知事に何も処分がないのはおかしい」などの声が相次いだとのこと。会合では、村井知事からのおわびの文書も配布されました。そのなかで知事は「私の不用意な発言で皆さまを傷つけたことを深くおわびする」と改めて謝罪しているとのことです。

県は今回の施工ミス問題で、設計業者の日本港湾コンサルタント(東京)と、施工業者の小野良組(気仙沼市)と佐藤庫組(北秋田市)で構成する復旧・復興建設工事共同企業体など6業者を6月24日まで3カ月間の指名停止処分としました。県のサイトで公表されている3月25日付け「指名停止情報」(PDF)によれば、設計業者および施工業者のミス内容はつぎのとおりです。

◎設計:(株)日本港湾コンサルタント
県から新水準点を基準にした図面を作成するよう指示されていたが、防潮堤杭の標高及び埋込長について表記ミスのある図面を作成し、県に提出したこと等から当該防潮堤が計画より22cm高く施工された。

◎施工:小野良組・佐藤庫組復旧・復興建設工事共同企業体
新水準点を基準とした魚町地区防潮堤の修正図面を、旧水準点を基準とした図面であると誤解して現地施工を実施し、また、施工途中の段階確認を一部実施せず、最終図面と現場との相違にも気づかなかったため、当該防潮堤を計画より22cm高く施工した。

県の責任は、工事監理が不徹底であったということになるのだと思います。気仙沼地方振興事務所の県職員10人がそれぞれ訓告、文書厳重注意、文書注意の処分を受けました。

私は、まちづくり協議会メンバー/地区住民の反応は理解できるものの、正直に言って、知事に対する処分がなかったことが妥当なのか否かについては判断できません。もともとは設計段階の表記ミスから始まったことで、初期において知事が高飛車な態度をとらずにお詫びをしていればここまでこじれることはなかったのにと、あらためて残念に思います。

ひとつ気になるのは施工ミスによって、県から3か月の指名停止処分を受ける企業に小野良組が含まれていたことです。以前のブログで施工ミスに地元企業が関係していなければよいがと記していたのです。3月27日の河北新報によれば、県の処分を受けて、気仙沼市の菅原市長は「市としても何らかの対応をする可能性が高い」とし「復興を進める上では影響がある」とも述べているそうです。

以上が河北新報の記事をもとにした、魚町防潮堤施工ミスに関する処分の概要です。三陸新報の記事は、かさ上げに要した費用9150万円の金額や施工ミスに関わった地元企業の名を記しておらず、ちょっと情報不足の感あり。もう少し県の報告を詳しく伝えて欲しかった。続報を望みます。


◎資料情報:河北新報配信記事3種          

以下にブログ記事の参考にした河北新報配信記事3種の内容を示します。記事のリンクで十分なのですが、案外早くリンクがきれてしまうため、資料として引用させてもらいます。

河北新報3月26日配信記事①
<気仙沼・防潮堤施工ミス>宮城県「県と設計・施工業者3者に同等責任」村井知事の処分なし

 気仙沼市内湾地区の防潮堤高を宮城県が誤って22センチ高く施工した問題で、県は25日、関わった設計業者、施工業者との3者がそれぞれ同等の責任を負うとの結論を報告した。見た目の高さを抑える背後地のかさ上げに要した費用など計9150万円は、責任割合に応じ3者が同額ずつ負担する方針も示した。
 同日、市役所であった「内湾地区復興まちづくり協議会」の会合で武藤伸子県農林水産部長らが示した。
 県の担当者は2018年3月に誤りが発覚した防潮堤整備を巡り、3者間の指示、確認の不足があったと説明。設計業者が誤った図面を作成したことが発端となったとしながらも、「工事監理が不徹底でミスを発見できないまま工事が進んだ」と結論付けた。
 会合では、ミスに関わった県職員の処分も公表。気仙沼地方振興事務所の職員10人について、それぞれ訓告、文書厳重注意、文書注意の処分を20日付で通知したという。村井嘉浩知事の処分はなかった。
 県の報告に対し、地元出席者からは「処分の妥当性が分からない」「知事に何も処分がないのはおかしい」などの声が相次いだ。県は「過去の事例に基づいて決めた」と説明した。協議会の菅原昭彦会長は「職員だけの処分に釈然としていない人が多い。地元の声を知事に伝えてほしい」と求めた。
 現地での報告に先立ち、村井知事は県庁であった定例記者会見で「地元の皆さんにとって重要な場所でミスをした」と言及。地元向けの文書で「私の不用意な発言で皆さまを傷つけたことを深くおわびする」と改めて謝罪した。

◎6業者を指名停止
 宮城県は25日、気仙沼市内湾地区の防潮堤高が誤って施工された問題で、設計業者の日本港湾コンサルタント(東京)と、施工業者の小野良組(気仙沼市)と佐藤庫組(北秋田市)で構成する復旧・復興建設工事共同企業体(JV)など6業者を6月24日まで3カ月間の指名停止処分とした。このほかに処分を受けたのは、JVを構成する小野良組と佐藤庫組の2業者に加え、小野良組が関係する二つのJV。

河北新報3月26日配信記事②
<気仙沼・防潮堤施工ミス>知事は謝罪文のみ、処分は出先機関の職員…住民「釈然としない」

 気仙沼市内湾地区の防潮堤高を県が誤って施工した問題で、宮城県は25日、気仙沼市役所であった内湾地区復興まちづくり協議会の会合で業者や職員の処分を明らかにした。住民側が求め続けた関係者の責任の所在がようやく示されたが、あくまで県の規定に沿った分かりにくい処分内容に住民は反発。「釈然としない」などと批判の声が上がった。

 「処分の中身がどの程度の重さなのかよく分からない」。県の担当者が示した業者、職員に対する処分内容に協議会のメンバーの一人が疑問を投げ掛けると、一気に不満が噴出した。
 県は業者に3カ月間の指名停止、県職員10人には通常は公表しない「訓告」「文書注意」などの処分を出した。武藤伸子農林水産部長は「過去の事例に基づいた処分」を強調したが、住民側からは「われわれは一生変えることができない(防潮堤の高さの)ミスをされた。(処分が)妥当とは思えない」などの不満の声が上がった。
 県は村井嘉浩知事の署名入りの謝罪文を協議会の場に出したが、「知事の責任が紙切れ1枚で済まされるのか」「会社に問題があれば普通は社長の責任になる。釈然としない」などと行政トップへの批判も出た。
 会合終了後、ある出席者は「処分の説明が雑だ」と反発。別の出席者は県の処分が全員、気仙沼地方振興事務所の職員だったことに触れ「トカゲの尻尾切りだ」と嘆いた。
 県が住民と設置する方針を示している地域振興策を協議する場の開催は未定だ。協議会の菅原昭彦会長は「みんな釈然としていない。県は住民と向き合う姿勢をしっかりと示してほしい」と注文した。

河北新報3月27日配信記事
<気仙沼・防潮堤ミス>市、事業者処分へ 指名停止など検討

 宮城県気仙沼市内湾地区の防潮堤高が誤って施工された問題で、県が施工業者や設計業者など6事業者を3カ月間の指名停止処分とした結果を受け、菅原茂市長は26日の定例記者会見で「市としても何らかの対応をする可能性が高い」と述べ、市も該当業者に指名停止などの処分をする考えを明らかにした。4月上旬にある指名業者の資格審査委員会で決まる。菅原市長は「これまでの事例では、処分は県と同様かそれより軽くなるのではないだろうか」と述べた。県が処分した業者には、東日本大震災の復興工事を多く請け負ってきた小野良組(気仙沼市)が含まれており、菅原市長は「復興を進める上では影響がある」と指摘した。

以上です。

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つばき マラソン

3月31日(日)、大島で〈気仙沼つばきマラソン〉が開催されます。今回は気仙沼大島開通プレイベントとの位置づけもなされています。


ポスター
つばきマラソン公式サイトより


気仙沼大島大橋の供用開始/開通は、4月7日(日)ですが、これに先立ち、つばきマラソンのハーフの部では大島大橋を渡るというか、通ることができます。わたった先、つまり本土側に折り返し地点が設定されているのです。距離コースは、ハーフ(21km)、10km、5km、3kmの4つ。ハーフの部は制限時間が2時間25分です。参加申し込み締め切りは明日3月28日。しかし、ハーフの部は2月5日時点で定員400名に達して申し込みが締め切られており、人気の高さがうかがえます。


コース
つばきマラソン公式サイトより


一般の人に先んじて大島大橋からのながめを走りながら堪能するというのは、21kmという長距離を走る人に与えられる特典といってよいでしょう。

天気予報を見てみると、天気や気温がちょっと心配。曇りならまだいいのですが、雪の可能性も。なんとか持ちこたえて欲しいと思っているところです。

気仙沼つばきマラソン公式サイト
 

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水梨小学校の校歌

気仙沼市立水梨小学校は3月末で松岩小学校に統合し、146年の歴史に幕を下ろします。3月17日には閉校式が開催されました。三陸新報は3月19日に閉校式の様子を紹介していましたが、3月15日にも〈ありがとう 水梨小学校〉という記事を掲載しています。


水梨小学校
三陸新報3月16日記事の一部イメージ(画像クリックで拡大)


この記事によれば、水梨小学校の学区は気仙沼市南西部の丘陵地帯で、ヤマツツジで知られる徳仙丈山をはじめ、「お山がけ」や「太郎坊・次郎坊杉」で有名な羽田神社などもある〈のどかな田園と豊かな森林に囲まれた環境〉にありました。また、郷土芸能「羽田神楽」の伝承を1980(昭和55)年から学習プログラムに取り入れてきたことは多くの人の知るところです。

水梨小学校の歴史は、1873(明治6)年に前身となる老松小学校水梨子支所ができたときから始まります。何度か校名を変えながら、1952(昭和27)年に松岩小学校水梨分教場から独立したのです。独立してからは67年の歴史。

記事にも紹介されている校歌についてはエピソードがあります。気仙沼市教育委員会の水梨小関連サイトに紹介されていた新聞記事によれば、独立して10年間は水梨小としての校歌はなく、催しのときなどに児童は寂しく思っていたそうです。

そんなこともあり1963(昭和38)年2月、小学校独立10周年記念として校歌が制定されました。作詞は気仙沼大島出身の詩人 水上不二(みずかみふじ)さんです。作曲は水上さんの紹介で合唱指揮者で作曲家の磯部俶(いそべとし)さんに依頼しました。校歌制定に必要な費用については、PTAの皆さんが森林の下刈りを請け負い、学区内150戸の父兄が総動員で労力奉仕し、その報酬を寄付したといいます。水梨小学校の校歌の歌詞はつぎのとおりです。


水梨小学校 校歌

作詞 水上 不二
作曲 磯部 俶



さくらよ つつじよ お山は羽田よ
徳仙丈よ 長が森よ はとのとぶ空よ
よろこびあふれて 手に手をとって
みんなが みんなが たゆまずはげむ
水梨小学 花咲く校舎

2

いわなよ やまめよ 神山川よ
太郎坊よ 次郎坊よ 雲をよぶ杉よ
よろこびあふれて 手に手をとって
光へ 光へ ぐんぐんのびる
水梨小学 わきたつちから

3

青葉よ もみじよ テレビの塔よ
みどりのくわよ 金のいねよ
太平洋の風よ
よろこびあふれて 手に手をとって
あかるい たのしい 未来をつくる
水梨小学 かがやく星座


水上不二さんの説明は不要と思います。しかし、作曲の磯部さんがどのような方なのかがわからないので調べてみました。Wikipediaによれば磯部俶さんは15年間にわたり早稲田大学グリークラブの専任指揮者をつとめ、同クラブ出身の男声ボーカルグループ「ボニージャックス」の名付け親でもあるそうです。メンバー4人の結婚式の媒酌人は全員磯部夫妻が務めたとも。こうした〈小ネタ〉を知ると一気に親近感がわいてきます(笑)。

2番の〈テレビの塔〉について補足しておくと、学区内の長が森(ちょうがもり)に建設され、昭和37年9月1日に中継を開始したNHKテレビ中継塔のことだと思います。2014年11月12日のブログ「気仙沼TV放送史」でも、この中継塔について記しております。

冒頭にも書きましたが、水梨小学校は本年4月に松岩小学校に統合します。少子化の影響で同校の児童数が減少してきたことなどへの対応です。閉校時の児童数は16人。当初の計画を一年延期して2019年度の統合となりました。月立小学校の新城小学校への統合計画も含む、昨年の統合先送りについては下記のブログで記しました。

3月17日の閉校式では出席者全員で校歌を斉唱したそうです。子供たちやその父兄、そして多くは同校の卒業生であろう地区の人たちは、いろんなことを思い出しながらこの校歌を歌ったことでしょう。


2017年12月21日ブログ「反対で統合先送り」

 

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丸ビルの小山兄弟

3月22日(金)、このブログでも紹介した東京・丸ビルでのイベント「MARU de TOHOKU」(マル・デ・トウホク)に行ってきました。気仙沼のコヤマ菓子店がブース出展しているからです。宮城・岩手・福島3県から計14店が出店しています。午後1時過ぎの会場はこんな感じ。大勢の来場者でにぎわっていました。コヤマのブースはこの裏側のはず。



コヤマのブースがありました。故 小山隆市君(3年6組)の長男で現店主の小山裕隆さんもいます。三男で東京在住の晃宏さんもブースの中に入って接客中でした。なお、店名はコヤマですが、姓はオヤマ。

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お客様がとぎれた一瞬をねらって声をかけました。兄弟2人にブースの中に入ってもらって写真を一枚。

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左にうつる晃宏さんは昨年と同様に、会社を休んで手伝いに来たとのこと。兄に呼ばれ(笑)。裕隆さんに新店舗の計画などを聞きました。私からは、忙しいだろうけれどなによりも体調管理を一番にと。

隆市君が亡くなったのは震災後2年経った2013年1月14日。それからもう6年経ちました。いまだに、震災後の気苦労などが隆ちゃんの身体をむしばんだのではないかと思えてならないのです。それだけにね。

この日、私が購入したのは〈はまぐりもなかくっきー〉各種。中身はアーモンド風味のメレンゲクッキーです。プレーン味のほか、塩(気仙沼岩井崎産)、抹茶、黒糖、あんこ、チョコ、そして昨年末に新たに投入された薄型の米粉も。

この〈はまぐりもなかくっきー〉を週刊文春で矢野顕子さんが推奨してくれたことがありました。2013年5月20日のブログでその誌面を紹介しましたが以下に再掲。




週刊文春5月23日号誌面イメージ(クリックで拡大)


この商品、今では市内以外でも仙台国際空港総合売店や、仙台駅S-PAL2階、仙台パルコ2の5階、一ノ関駅1階などでも販売されています。首都圏では、横浜ワールドポーターズ「気仙沼PORT」でも。詳しくはこちらにて。

昨年に引き続き、丸ビルにて気仙沼小・中・高校同級生の息子たちが仲良く元気に接客しているのを見てうれしく思いました。父 隆市君も喜んでいることでしょう。

2013年5月20日ブログ「顕子さんご推薦」

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魚市場新施設落成

気仙沼市新魚市場の落成式典が3月16日におこなわれました。新魚市場と言うものの、全部が新しくなったわけではありません。気仙沼市魚市場の新施設落成で、その供用開始は4月1日です。3月16日の三陸新報最終面には、新魚市場落成を祝う連合広告が掲載されていました。その空撮写真部分を紹介します。

3月16日魚市場2
三陸新報3月16日掲載広告の一部イメージ


新施設は、既存施設(北棟・A棟・B棟)の南側(海に向かって右側)に拡張したもので、メカジキやサメ、マグロを扱うC棟と、サンマやサバなどを水揚げするD棟で構成されています。総事業費は181億円で財源にはすべて国の補助金が充てられました。16日の記事に掲載されていた配置図はつぎのとおり。写真と左右の関係が逆になります。


3月16日魚市場1
三陸新報3月16日記事より


今回の落成にいたる経過をこのブログの過去記事で追ってみます。まず、新魚市場の起工式がおこなわれたのは2016年1月7日のことです。当時の報道によれば、着工は用地取得に時間がかかるなどしたため予定より1年以上遅れたそうです。この時点では総事業費は約190億円で、完成は2017年3月の予定とされていました。結果的には約2年遅れての完成ですね。

2016年1月12日ブログ「魚市場新施設起工」

その後、魚市場前の防潮堤整備について、県の計画に対する魚市場を利用する漁協などとの合意に関する議論もありました。2016年11月28日の県による関係者への説明会では、一定の合意を得たとする県側に対して漁協側は合意との認識はないとするなどのズレが報じられています。

2016年12月1日ブログ「魚市場前の防潮堤」

しかしそんな認識のずれも解消というか沈静化したのだと思います。三陸新報2018年1月1日元旦特集では、新魚市場の概要を紹介していました。それによれば、C・D棟の完成予定は2018年5月末、E棟は2018年10月末とされていました。事業費は変わらず約190億円で、国の水産流通基盤整備事業費が充てられると記しています。

しかし、各棟完成予定時期は明らかにされたものの供用開始時期は未定となっていました。それは、県が魚市場背後地に整備する海抜5m(地上高約3m)の防潮堤工事との関係があったのです。市場施設の工事がある程度すすまないと防潮堤工事が始められません。そんなことで、E棟背後部の防潮堤が2018年9月上旬着工で同年12月下旬に完了予定だと。詳しくはわかりませんが、予定どおり進行したのだと思います。

(追記:3月24日の三陸新報によれば、この県が整備する魚市場前の防潮堤は、工事の遅れによって、2020年3月末まで工期が伸びたそうです。既報のことと思いますが見逃していたようです。同記事には、この工事は2017年2月に着工し、当初は本年度末の完成を目指していたとありました。この「本年度末」は2018年度末でしょう。2018年1月1日記事の「2018年9月上旬着工」という記述は誤記の可能性がありますね)

2018年1月12日ブログ「新魚市場イメージ」

以上のような経過をたどって3月16日の落成式典を迎えました。起工から3年。設計など計画段階を含めればもっと前から多くの人がこのプロジェクトに携わっていたでしょう。魚市場の開設者は気仙沼市ですが、新施設の事業費用141億円は国、背後の防潮堤は県の事業。当初の計画が諸般の事情で遅れてしまうとわかった時の担当者の気持ちを想像するとちょっとせつない。

そんなことを思いながら多くの関係者の皆様に東京から拍手を。気仙沼市魚市場の新施設落成、おめでとうございました。
 

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tag : 気仙沼市魚市場

伊勢丹の佳代さん

本日も東京での催事ご案内です。きのう3月20日(水)、伊勢丹新宿店で開催されている「『工房からの風』から」に行ってきました。吉田惠子さん(3年8組)から、気仙沼在住のガラス工芸作家 菊田佳代さんの作品が展示されていると教えてもらったのです。佳代さんは惠子さんのピアノ教室 吉田ミュージックセンターでの教え子です。


工房からの風からパンフ
会場で頂戴した催事案内パンフ表紙


「工房からの風」から
後期展示 3月20日(水)~3月26日(火)
伊勢丹新宿店本館5階=センターパーク / ザ・ステージ#5
伊勢丹新宿店/催事サイト


「工房からの風 craft in action」」は、千葉県市川市にあるショッピングモール「ニッケコルトンプラザ」の「ニッケ鎮守の杜」で開催される野外展覧会です。新人工芸作家の登竜門として、多くの作り手を輩出し、今秋で17回目を迎えるそうです。『工藝と庭を巡る人の輪づくり [工房からの風]』として、2017年度グッドデザイン賞を地域・コミュニティづくり/社会貢献活動カテゴリーで受賞しています。

今回の伊勢丹での催しは、この「工房からの風」ゆかりの作家50人の作品を前期と後期に分けて紹介するものです。菊田佳代さんは後期展示で、きのう3月20日が初日でした。

会場は伊勢丹新宿店本館の5階です。お会いした菊田佳代さんは、このブログでも紹介したリアス・アーク美術館での個展を先日3月17日に終えたばかり。同展には沢山の方が来場してくれたと話してくれました。

お客様の多い店内ですので写真は撮れません。しかし、佳代さんのインスタグラムに展示写真が投稿されていましたので、これを拝借します。

インスタ

菊田佳代さんのInstagram

すべての作品は商品として購入可能です。小さく額装したものなども棚にあり、壁にかけて楽しむのに便利だなと思いました。いろいろな作品づくりを試したりしているとのことです。使う窯の大きさや技法など、いろいろと教えてもらいました。

「工房からの風」の2017年度グッドデザイン賞受賞はすでに記しましたが、2016年度には企業による優れたメセナ(芸術・文化振興による豊かな社会創造)活動を表彰するメセナアワードの大賞を受賞しています。この賞は1991年にメセナ大賞として始まり、名称をかえて今に続く定評のあるものです。

なぜ〈企業メセナ〉なのかといえば、この「工房からの風」が開催される市川市のニッケコルトンプラザ/ニッケ鎮守の杜が、〈ニッケ〉ブランドでおなじみの日本毛織(株)が同社の中山工場跡地を再開発して運営しているものだからです。同工場では羊毛紡績を行っていました。佳代さんの作品のなかに〈羊〉をモチーフとしたものがあったのもそうした歴史への敬意/オマージュでしょう。

佳代さんの伊勢丹出展のおかげで、こうした企業による社会貢献活動の一端を知ることができました。ニッケさんのこうした活動は、佳代さんをはじめとする工芸作家の皆さんの大きな励みとなっているに違いありません。

「工房からの風」の皆さんはもちろんのこと、日本毛織さん、そして伊勢丹さんのご支援に私からもお礼を申し上げます。ありがとうございます。

菊田佳代さんは、23日(土)から最終日26日(火)の10:30〜20:00まで在店予定です。新宿近辺においでの折は是非お立ち寄りください。
 
「ニッケ鎮守の杜」紹介サイト
 

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コヤマの東京出店

今週3月22日(金)23日(土)に、東京・丸ビルで開催されるイベントに気仙沼のコヤマ菓子店が参加します。岩手県、宮城県、福島県の食や地酒、ツーリズムを紹介する「MARU de TOHOKU」(マル・デ・トウホク)です。

マルデトウホク

日時:3月22日(金)23日(土)11:00~19:00
会場:丸ビル1F マルキューブ ※入場無料
主催:三菱地所株式会社、株式会社河北新報社

イベント詳細内容(PDF)

会場は東京駅丸の内中央口を背にして左側に見える「丸ビル」(千代田区丸の内2丁目4-1)。右側に見えるのは「新丸ビル」です。ご注意ください。


丸ビルのいわば〈大家さん〉である三菱地所さんは、 2013 年から宮城県を中心とした東日本大震災復興応援イベント「マル・デ・ミヤギ」を開催してきました。そして本年は、対象エリアを岩手県・宮城県・福島県の 3 県に拡大してのリニューアルイベントとして開催されます。三菱地所さん、そして河北新報社さん、毎年ありがとうございます。

コヤマ菓子店がブース出店するのは会場中の〈マルシェ〉。3県から計14店が出店するうちのひとつです。紹介パンフのなかではつぎのように紹介されています。

コヤマ

コヤマは昨年の「マル・デ・ミヤギ」にも出店しました。今回も〈はまぐりもなかくっきー〉や〈ホヤぼーやまんじゅう〉をはじめ自慢のお菓子を用意して待っていることでしょう。

同フロアでの〈酒BARとうほく〉では、地酒3種と酒の肴3種セット1000円の提供や、3県の地酒15銘柄販売コーナーも設けられています。ほかにも3県のブランド米やご飯のお供、缶詰などの試食と販売もおこなわれます。

今年もコヤマ菓子店ブースでは小山隆市君(3年6組)の長男で現店主の小山裕隆さんが上京し、皆様をお待ちしております。どうぞ、お出かけください。

昨年のイベントの様子はつぎのブログにて。

2018年3月7日ブログ「コヤマの兄弟たち」
 

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目黒のコンサート

3月17日(日)は、めぐろパーシモンホールでの東日本大震災復興支援コンサートでした。2016年から始まり、今回で4回目の開催となりました。恒例の催しとして定着した印象があります。目黒区の関係者の皆様のご厚意によるもので本当にありがたいことです。

開場までは、関連企画として開催中の気仙沼漁師カレンダー展を。奥山由之さんが撮影を担当した2019年版の全内容が掲示されていたほか、これまでの各年カレンダーや映像紹介などもありました。会場で、同カレンダーを企画・発行している気仙沼つばき会の会長 高橋和江さんや制作会社のバンブーカット/竹内順平さんにお会いできたのはなによりでした。

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それと今回は、気仙沼から吉田(岩渕)惠子さんが気仙沼から。気中3年8組だけでなく、気小1・2年8組(担任 高宮冨士子先生)などのクラスメイトです。16日(土)は、めぐろパーシモンホールの大ホールで畠山美由紀さんのコンサートもありましたが、ぶっちゃんはこれにも。育美さんや美由紀さんを初期から応援しているだけに、この2日連続のコンサートはとても贅沢な時間だったことでしょう。両日とも東京で暮らす娘さんも同行しての来場です。

1時半の開場。ホワイエでは気仙沼物産展が開催されていました。サメ革製品でおなじみ、Sharks/シャークスの熊谷牧子さんにも久しぶりにお会いすることができました。渡邊まさ子さん(3年5組)の妹さんです。お父様が先日のNHKのど自慢の予選に出場したことを知っておりましたので、その話を。本選出場はかないませんでしたが、96歳で市民会館のステージにあがっただけでも素晴らしい。といったことなど。



そして午後2時。コンサートが始まりました。司会はもうおなじみ気仙沼出身のアナウンサー佐藤千晶さんです。写真撮影はできないので、曲目を中心にご紹介します。

まずは第1部、気仙沼市民吹奏楽団10名と目黒吹奏楽団30名による混成楽団の演奏です。

1 銀河鉄道999
2 紺き空へ、蒼き海へ
3 青春の輝き
4 HAMARAINYAによる唄と踊り
5 ジャパニーズ・グラフィティⅡ~坂本九メモリアル
アンコール HAMARAINYA〜

指揮は例年通り気仙沼の畠山広成さんと目黒の鳥谷部武夫さんが交互におこないました。このコンサートでの合同演奏も4度目となるためか、一体感が増しているように思います。畠山さんの指揮も余裕を感じさせました。

〈HAMARAINYAによる唄と踊り〉は、気仙沼〈はまらいんや踊り〉の吹奏楽バージョン。気仙沼高校ダンス部(旧鼎が浦ダンス部)6名が法被を着て登場し踊ってくれました。驚いたし、とてもよかった。アンコールもはまらいんや。

こうして全6曲、素晴らしい吹奏楽団の演奏を今年も楽しむことができました。

そして第2部。まずは熊谷育美さん。気仙沼の話などをはさみながらピアノの弾き語りで次の6曲を。

1 雲の遙か
2 この街を
3 桜
4 道~大船渡線~
5 一番星
6 僕らの声

3月6日に発売された2枚組アルバム「遙かな青」Disk1に収録された10曲からの選曲です。「雲の遙か」は2年前の復興支援コンサートでも歌ってくれました。聞き慣れていることもあって、この曲でステージが始まると熊谷育美の世界が静かに広がっていくようです。

「 道~大船渡線」は、「雲の遙か」に呼応した曲のように思います。鉄道を道や人生と重ね合わせて歌います。タイトルに〈大船渡線〉とも記したことに、メジャーデビュー10周年の成熟というか余裕も感じました。

そんなことを思いながら聴いていたら、あっという間に6曲終了。ステージ転換のための数分間を育美さんと司会の佐藤千晶さんが、気仙沼弁もまじえたトークでつなぎます。臨機応変。親しい仲が伝わる二人のやりとりでした。

準備が整って、目黒区立中目黒小学校合唱団の皆さん。3年連続しての復興支援コンサートへの出演です。次の4曲を歌ってくれました。

1 未来へ
2 心の瞳
3 (中目黒小学校から平和のうたを)
4 花は咲く

同合唱団は、NHK学校音楽コンクールの東京都本選で2016年に銅賞、2017年に銀賞を受賞するなどしています。とてもうまい。聴いていて気持ちいい。5年生と6年生が歌ってくれましたが、本当に〈めんこい〉。会場の多くの人がそう感じたことでしょう。

3曲目の〈平和のうたを〉は毎年歌ってくれていますが、プログラムに記載がないので詳細がわかりません。私が調べた限りでは、〈沖縄から平和のうたを〉の〈沖縄〉を〈中目黒小学校〉に替えているように思うのですが。

最後の曲「花は咲く」は熊谷育美さんも加わっての合唱です。一昨年のコンサートでの感想にも記しましたが、今年も育美さんが声量をコントロールして合唱団の歌声を引き立てていました。2番になると少し声量をかすかに上げますが抑制感は変わりません。さすがプロの仕事だなと。

「花は咲く」は、定番というかお約束というか。東日本大震災復興支援コンサートの締めくくりにこれほどふさわしい曲もそうないでしょう。私も、定番というかお約束というか、じーんとしてしまって。

また長くなってしまいました。合唱の2曲目「心の瞳」も坂本九メモリアルの選曲であることや、九ちゃんとパーシモン(英語で柿)ホールがある目黒区柿の木坂とのご縁などは回をあらためて記すことといたします。

目黒区の皆様をはじめコンサート開催の関係者の皆様に心から御礼を。今年も素晴らしいコンサートを本当にありがとうございました。



なお、初回2016年の復興支援コンサートについてはつぎのブログにて。熊谷育美さんと畠山美由紀さんのお二人が大ホールのステージに立ちました。

2016年2月29日ブログ「目黒のコンサート」 (2016)

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ヤマヨの俊明さん

三陸新報連載〈わが社の屋号〉16回目は弁天町の〈ヤマヨ常山商店〉さんでした。

3月6日ヤマヨ2
三陸新報3月6日記事より


記事によると、創業者の常山義治さん(故人)は三重県出身だったそうです。戦時中は海軍の補給艦に乗船し、戦後は三重のカツオ一本釣りの漁師になります。その後、縁あって松浦清太郎さんが営む気仙沼市南町の鮮魚店「松浦商店」で働き、気仙沼に移り住んだとのこと。

そして、松浦さんの長女だった喜久子さんと結婚した義治さんは1966(昭和41)年に独立して、内の脇に鮮魚仲買卸「ヤマヨ常山商店」を創業しました。屋号「ヤマヨ」は、常山の〈山〉と義治さんの〈ヨ〉からとったそうです。

記事に〈義治さんは、三重のカツオ船が気仙沼に入港、水揚げするたび、同郷の船頭たちから飲みに誘われるほど慕われた〉と記されていました。今に至る三重と気仙沼との強いつながりがうかがわれる話です。

この記事の中に、義治さんの次男で2代目の俊明さんが26歳で会社を継いだと書いてあるのを読んで驚きました。常山俊明さんはヤマヨの方だったのかと。私たちより5学年下で現在62歳になる俊明さんは、画家、美術家としても知られています。このブログでは2度ほど紹介しました。1度目は震災前のエースポート広場に設置されていたモニュメント〈港町ブルース歌碑〉の作者として、2度目は千田基嗣さんの詩集『湾Ⅲ』の表紙に描かれた第18共徳丸の絵の作者としてです。

以前のブログで常山さんのことを記すときにいつも同姓の光子さん(3年1組)のことを思い出しました。常山という姓は気仙沼ではあまり聞いたことがありません。そして今回は臼井真人君(3年2組)にメールでたずねてみました。光子さんの実家はヤマヨさんかと。答えはYES。やはりそうだったかととすっきりしました。

三陸新報記事の末尾に記された俊明さんの言葉が印象に残りました。

〈カツオは気仙沼の命綱。カツオなしには語れない」と俊明さん。シーズンが近づくと「血が騒ぐ」のは、父親譲りと自負している〉(引用は以上)

「血が騒ぐ」。三重でカツオ一本釣りにも従事したことのあるお父様の話を知ったあとでは、三重から気仙沼へと、黒潮によってつながれてきた血統というものを思わずにはいられません。

2016年5月10日ブログ「港町ブルース逸話」
2018年7月30日ブログ「気仙沼 in 目黒区」
 

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気仙沼弁のカルタ

地元気仙沼の魅力を市民みんなで再発見する活動を続けている「ば!ば!ば!プロジェクト」ではいま、気仙沼弁でのご当地カルタの制作に取り組んでいます。昨年10月には〈ば!ば!ば!の場〉ワークショップを開催し、その後もネットで読み札の案を募集するなどの活動を続けてきました。

そしてこのほど、気仙沼弁ご当地カルタの読み札(読み句)が決定し、つぎのステップとして絵札案の募集が始まったと3月2日の三陸新報が伝えていました。記事に掲載されていた読み札を紹介します。

カルタ上
カルタ下
三陸新報3月2日記事より


それぞれの気仙沼弁がとても面白い。そして懐かしい。とはいうものの、私には意味がわからない読み句もありました。たとえば、〈け:けえちゃだぞ 間違えんすな めぇうっしょ〉〈に:にしょっこを 消さねでけらぃん! おっかねの〉など。

標準語での解説文は、気仙沼観光コンベンション協会のFacebookで紹介されていますので調べてみました。まず〈け〉の句については、〈逆さま、あべこべだよ。間違えないようにね、(服の)前後ろ〉。〈けえちゃ〉が逆さまということか。〈めぇうっしょ〉は〈まえうしろ〉がなまったのでしょう。

〈に〉の句は、〈天井の電灯のオレンジ色の電球は消さないで! こわいの!〉。〈にしょっこ〉は、二燭光(にしょっこう)だったのですね。燭光は〈カンデラ〉と同じ明るさの単位。つまり小さな灯りの意味で、常夜灯として使う小さな電球のこと。これは気仙沼弁というよりも標準語/共通語のなまりといったほうがよいかも。私は〈二燭光〉として夏目漱石かなにかの小説の中で読んだか、どこかで聞いたことがあるような。

今回の読み句の選定には苦労もあったのではないでしょうか。気仙沼弁と一言で言っても地域差や世代の違いなどもありますから。三陸新報の記事によれば、案の募集に対して寄せられた文言は312点。その中から、プロジェクト「カルタ部会」メンバーや気仙沼コンベンション協会などが45点を選んだそうです。ご苦労さまでした。

なお、カルタの絵札の素材とする画像募集についてはこちらから。5月31日まで受け付けています。

気仙沼弁については、このブログで何度もとりあげたことがあります。その中から6つの方言/記事を紹介しておきます。お手すきのときにでも。

ぺろんこ
たんがぐ
なんだれかんだれ
ちょすこまっこ
ほまづかせぎ
ほにほにぽやぽや

なお、これらのブログ記事でいつも参照したのが菅原孝雄さんの著書『けせんぬま方言アラカルト』(三陸新報社刊)です。この本はまさに労作。辞書的な使い方はもちろんのこと、読み物としても楽しめます。現在も三陸新報社から購入可能ですので是非に。

方言

『けせんぬま方言アラカルト』(増補改訂版)表紙イメージ
2006年7月刊 定価1,238円(税別)


三陸新報/出版案内サイト
 
 

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Eテレ/早稲谷鹿踊

3月17日(日) 午後2時から放送されるNHK Eテレ「まつりの響き ~第19回地域伝統芸能まつり」に、気仙沼の「早稲谷鹿踊」(わせやししおどり)が出演します。

これは2月24日にNHKホールで開催された舞台内容を収録したものです。その2月の催事ポスターを紹介します。



◎まつりの響き
第19回地域伝統芸能まつり
NHK Eテレ
3月17日(日) 14:00~15:30

(司会)竹下景子,水谷彰宏,(出演)盛岡さんさ踊り,熊本新町獅子舞,八木節,花輪ばやし,狂言『呼声』,三作神楽,早稲谷鹿踊,長崎くんち龍踊


この催事への出演に備え、早稲谷鹿踊保存会の皆さんが練習する様子を2月22日の三陸新報が伝えています。

早稲谷鹿踊

三陸新報2月22日記事の一部イメージ


地域芸能まつり案内文では、早稲谷鹿踊をつぎのように紹介しています。

〈 気仙沼市早稲谷地区に伝わる8頭の鹿踊りです。記録には1827年 (文政10年)、東磐井郡大原山口(現岩手県一関市大東町)の喜左衛門よりこの地に伝承されたものといわれています。毎年旧暦6月24日の前後に、地区内にある「甘酒地蔵尊」の祭典に奉納されています。災厄や疫病をはらう魔除けの踊りといわれていますが、本来は祖先の霊を供養する念仏踊りです。背中に竹を削って結束した4メートル以上のササラを立て、腰太鼓をさげ、唄いながら勇壮に踊ります。この太鼓のリズムは躍動的で、早稲谷鹿踊独特のものといわれています。宮城県指定無形民俗文化財 〉(引用は以上)


三陸新報の記事にもありましたが、3年前の2016年の芸能まつりには、気仙沼から〈唐桑の大漁唄込〉として鮪立・崎浜の両唄込保存会が出演しました。つぎのブログでその放送内容を紹介しましたが、NHKホールにしつらえた船をうまく使っての舞台は本当にすばらしかった。

2016年3月22日ブログ「唐桑大漁唄い込み」

3月10日の日曜日に気仙沼から生中継されたNHKのど自慢はとてもよかった。そして今度の日曜日は気仙沼「早稲谷鹿踊」。どうぞ、お見逃しなきように。


2016年8月26日ブログ「早稲谷鹿踊の伝承」
>2017年9月20日ブログ「月立小児童の鹿踊」
 

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震災遺構・伝承館

皆さん既にご存じのように、気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館が3月10日(日)に一般公開されました。この施設には、津波で被災した気仙沼向洋高校の旧校舎が震災遺構として保存されるとともに、映像シアターや講話室などを備えた伝承館が新たに設けられています。3月10日の三陸新報に掲載された告知広告と記事を紹介します。


お知らせ
三陸新報3月10日掲載広告の一部イメージ

記事
三陸新報3月10日記事より


記事によれば、全体の敷地面積は約2万5千㎡で総事業費は約12億円。遺構・伝承館の案内を担うのは「けせんぬま震災伝承ネットワーク」の語り部たちです。震災遺構・伝承館は、3月1日に報道関係者に公開されました。そのときの映像を産経ニュースが公開しています。私は旧校舎から見える階上地区の復興工事の風景に驚きました。あらためてこの地域を襲った津波による被害の大きさを思い知らされました。この向洋高校の旧校舎を震災遺構として保存する意義のひとつでしょう。




2年前、2017年6月24日の三陸新報記事によれば、旧校舎保存に関する整備費用は2億5千万円。そして震災伝承館と隣接する岩井崎プロムナードのふたつの施設に関する事業費が5億8500万円。これらを合わせた全体整備費は約8億4000万円で校舎全体を解体した場合の相当額とほぼ同規模とされていました。その後の計画変更などで上記の総事業費12億円となったのでしょう。当初の旧校舎の一部保存から全体保存への方針変更と関係があるのかもしれません。1年前の復興庁資料によれば総事業費は11億8600万円で国の復興交付金などが充てられるとのことです。

震災遺構保存についての検討経過をさかのぼってみると、市は当初、鹿折地区に打ち上げられた第18共徳丸の保存を検討していました。しかし市民アンケート調査での反対の声などを受けて断念。同船の解体が始まったのは2013年9月9日のことです。

旧気仙沼向洋高校旧校舎の震災遺構・伝承館にしても10日のオープン日を迎えるまでには、施設の計画だけでなく、維持管理のための費用や収支計画、管理のあり方などについても様々な議論がありました。階上地区の方々も含め関係者の皆様のご努力に敬意を表します。ご苦労さまでした。

このたび公開された震災遺構・伝承館が、地域の皆さんの協力も得ながら有効に活用されるようにと願っております。

気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館ホームページ
2017年7月20日ブログ「気仙沼市震災遺構」
 

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けせもい会の協力

気仙沼市復興祈念公園のシンボル「祈りの帆(セイル)」建立のためのクラウドファンディングに〈気仙沼中学20回生支援会〉として寄付をおこなったことについては、2月27日のブログで報告しました。

そして新たに〈けせもい会〉としても、3月8日に同ファンドへの寄付をおこないました。けせもい会は気中20回生を含む首都圏の同年会です。会長は気中20支援会と同じく鈴木徳一君(気中3年3組)。

ファンドサイトに投稿された応援コメントを紹介します。


けせもい会
「レディーフォー」サイト応援コメントページより


ミスタイプがあったようですが、「昭和42年中学卒業の首都圏に在住する気仙沼出身者の同年会です。このモニュメントが、多くの人の思いを込めた祈りのシンボルになることを願っています」という内容。

このクラウドファンディングの目標金額は2000万円です。本日3月12日のお昼前には約720万円の実績となっていました。昨日に比べて大きく伸びているように感じます。個々の寄付者を紹介することは抑制しておりますが、応援コメントを見てみると、本日の日付で和田アキ子さんや生島ヒロシさんのお名前もありました。ありがとうございます。

なお、仙台近辺の気中20回生を含む同年会であるKSS42(昭和42年中学卒気仙沼・仙台三陸会(会長:吉野信雄君/気中3年1組)も3月6日付けで寄付をおこなっていますので、お伝えしておきます。

このクラウドファンディングは4月28日まで。達成金額よりも一人でも多くの人の思いを込めたものしたいというのが今回のプロジェクトの一番大きな目的だと思います。気中20支援会、けせもい会ともに、その趣旨に賛同して協力いたしました。以上、ご報告まで。


◎3月11日のかもめ食堂

きのうのブログでも紹介した気仙沼「かもめ食堂」での500食無料提供について、本日の三陸新報がとりあげてくれました。

かもめ食堂
三陸新報3月12日記事の一部イメージ


上記〈けせもい会〉の新年会は例年、千葉憲二君(3年4組)の店〈まかない㐂いち〉銀座本店でおこなっています。「かもめ食堂」の店主はその憲二君。きのうは沢山の同級生が店を訪れて美味しいかもめラーメンをいただきながら憲二君にお礼を伝えてくれたようです。憲二君、いつもありがとう。

以上、けせもい会に関する諸報告ということで。

祈りの帆/クラウドファンディングサイト
2月27日ブログ「祈念公園クラウド」
 

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「追悼と慰霊」の日

本日3月11日で東日本大震災から8年。気仙沼市では、犠牲となられました方々を追悼し慰霊するための追悼式を気仙沼市総合体育館「ケー・ウエーブ」で開催します。きょうの気仙沼は、朝には暴風警報や波浪警報などが出るなどしています。気をつけてお出かけください。

追悼式案内
三陸新報 3月6日掲載のお知らせ広告


市によれば、東日本大震災による大津波とその後の大規模な火災による死者は1152人(震災関連死を含む)、行方不明者は214人にのぼります。私たち気仙沼中学20回生では、及川保規君(3年5組)と鷺(庄司)良子さん(8組)を失いました

きょうは追悼式のほか、献花場が(唐桑)保健福祉センター「燦さん館」(本吉)はまなすホール (大島)大島開発総合センターの3カ所に設けられます。午後2時30分から午後7時まで献花できます。午後2時46分からの市内一斉黙祷に際しては防災行政無線でのお知らせもあるそうです。その時には、私も黙祷を。

◎かもめ食堂

本日3月11日の午前11時~午後5時、今年も〈かもめ食堂〉で限定500食を無料提供します。店主の千葉憲二君(3年4組)も本日は気仙沼にて皆様をお迎えします。どうぞお立ち寄りください。

3月9日かもめ
三陸新報3月9日掲載広告より


東京などで〈ちばき屋〉や〈まかない 㐂いち〉を営む憲二君は、2015年11月19日に〈かもめ食堂〉を復活開店しました。震災復興のシンボルにしたいという強い思いがあったのです。それだけにこの3月11日のラーメン提供に際しては、震災の年4月9日など数度にわたる炊き出しのときの気持ちを思い出すことでしょう。どうぞお店に寄って憲二君に声をかけてあげてください。

◎テレビ番組

きのう10日もテレビでは気仙沼からの中継映像がたくさん流れました。朝7時からのNHK「おはよう日本」は気仙沼からの映像で始まりました。その後の特別番組やニュースでも、旧気仙沼向洋高校校舎の震災遺構としての公開などを伝えていました。

きょうも朝から各局が気仙沼からの中継をおりこんで震災から8年の番組を放送しています。日本テレビ系列(気仙沼ではミヤギテレビ)午後11時からの〈news zero〉では有働由美子さんが気仙沼から生中継とのことです。

静かな日であって欲しいと思いながらも、なにか落ち着かない。そんな3月11日です。
 

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tag : 追悼式典 かもめ食堂

心の中にヒカリを

3月3日の三陸新報が「3月11日からのヒカリ」プロジェクトの本年開催が休止となったことを伝えていました。

ヒカリ休止

三陸新報3月3日掲載記事より


同プロジェクトが今年の開催を休止することにした理由は、すでに2月26日のブログでお伝えしました。ひとつは〈7回忌(正確には6年目)を過ぎ、それぞれの日常を取り戻す時期を迎えていると感じた〉こと。もうひとつは〈一昨年よりプロジェクトからも検討委員として参加してきた「気仙沼市復興祈念公園」の計画が次のステージへ進んだ〉ことです。三陸新報の記事では〈7回の開催を経て、一度立ち止まり、振り返る時間が必要と考えた〉と紹介しています。

その記事では、実行委員会の斉藤道有(みちあり)さんが市役所を訪れ、菅原市長に休止に至った経緯を報告した様子を紹介していましたが、そのお二人それぞれの印象に残る言葉がありました。

まずは道有さんの〈気仙沼湾から夜空へと立ち上がる3本の光は、見えないものたちをつなぐ風景となり、多くの人たちの記憶に刻まれた〉という言葉。そしてこれに対する菅原市長からの〈気仙沼の3月11日にふさわしい情景をつくっていただいた。音のない光が被災者にとって、大事な時間となった〉とのねぎらいの言葉。

私は、〈見えないものたちをつなぐ〉〈音のない光〉〈大事な時間〉などの言葉に、「3月11日からのヒカリ」プロジェクトの重要な意味を感じました。

東京で暮らす私は残念ながら一度も〈3月11日からのヒカリ〉を見たことがありません。それでも、ネットを通じての画像などをたよりに、3月11日の午後6時すぎには天候に左右されることなくクリアな3本のヒカリをイメージすることができました。そんなことを思い出すと、もしかするとサーチライトから放射される3本のヒカリは、人の心に光をともすための仕掛け/手段に過ぎなかったのかもしれないなとも感じます。

7回の開催を経て、3本のヒカリのイメージは多くの人の心に深く刻みこまれました。そして今年の3月11日。多くの人がその心のなかにそれぞれの仕方でそれぞれの光をともすことでしょう。

2月25日ブログ「復興祈念のヒカリ」
 

追記:
震災から8年が経つにあたって、ほぼ日さんの〈東北への旅〉企画が始まっています。「2019年3月11日 これまでとこれからを歩く」



ほぼ日の糸井重里さん、ニットデザイナーの三國万里子さん、料理家のなかしましほさん姉妹、 建築家の三浦志朗さんらが、それぞれにゆかりのある、復興にむけて進んできた町々をたずね歩きます。そして3月11日には気仙沼に大集合。3月8日から約3日間のテキスト中継が始まっています。是非ご覧ください。

ほぼ日/テキスト中継
 

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気仙沼で のど自慢

本日はNHKのど自慢をはじめ、ふたつのテレビ番組をご紹介します。

1:NHKのど自慢      

3月10日(日)に、気仙沼市民会館から生中継でNHKのど自慢」が放送されます。東日本大震災から8年ということでのスペシャル版。出場者数も放送時間も拡大されての放送です。


のど自慢
番組サイトより

◎NHKのど自慢スペシャル in 気仙沼
3月10日(日)12:15〜13:30 生放送
NHK総合テレビ・ラジオ第1


予選会は放送日前日9日に市民会館でおこなわれ、選ばれた23組の皆さんが翌日10日に出場ということになります。ゲストは、丘みどりさん、福田こうへいさん、そしてこれまで様々な形で被災地を支援してきた〈ゆず〉のお二人。司会は小田切千アナウンサーです。付け加えれば、カネ担当〈鐘奏者〉は秋山気清(きせい)さん。東京芸術大学で打楽器を専攻して東京交響楽団などのオーケストラに所属した後、2002年から17年間も鐘をついています。

市の広報資料に過去のNHKのど自慢の開催実績が記されていました。いずれも会場は市民会館。

昭和52(1977)年5月5日(日)
平成5(1993)年8月15日(日)

果たして知っている人が登場するかどうか。そしてときおり映し出される会場に知った顔があるかどうか。まずは録画予約をしておきましょう。


2:聖火のキセキ      

もう一つの番組には、気仙沼出身のロンドン五輪フェンシング銀メダリスト千田健太さんがレポーターとして登場します。


キセキ
番組サイトより

◎聖火のキセキ

スポーツ苦手が尽くす震災復興 宮城
3月9日(土)17:25~17:50
NHKテレビ  BS1


〈聖火のキセキ〉は、1964年東京五輪の聖火リレーがどう行われ、日本各地に何をもたらしたのかを探る番組です。今回は、千田健太さんが宮城県でキセキを探します。いくつかのエピソードが紹介されるようですが、そのひとつは〈運動苦手なのに聖火リレー!青年は後に岩沼市長として東日本大震災の復興に尽力!〉。3年前まで市長をつとめた井口経明さんを千田さんが訪ねます。

千田健太さんは、2016年の岩手国体出場を最後に現役を引退しました。その後2017年5月には日本オリンピック委員会(JOC)アスリート委員会委員に、同年6月に日本フェンシング協会理事に就任しました。フェンシング協会理事についてはすでに退任しているようですが、こうしてフェンシング界のみならず、五輪メダリストとしての経験を生かして活躍しています。


以上ふたつの番組は、いずれも3月11日を前にしての放送。そしてNHKのど自慢の日、3月10日には「気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館」が開館します。被災した気仙沼向洋高校校舎の震災遺構に伝承館を加えた施設です。オープニングセレモニーは午前9時半から。この日のニュースや報道関連番組でその取材映像が紹介されることでしょう。
 

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熊谷育美 遙かな青

本日3月6日、熊谷育美さんの新アルバム「遙かな青」が発売されました。今回のアルバムは育美さんのメジャーデビュー10周年の記念アルバムです。


遙かな青

Amazonサイトより


育美さんがメジャーレーベル「テイチクエンタテインメント」からデビューしたのは2009年11月18日のこと。アルバムは「人待雲」でした。2010年の堤幸彦さん監督の映画「劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル」では育美さんの作品「月恋歌」が主題歌となりました。2012年11月には2枚目のアルバム「光」を発表しています。このタイトル「光」には、震災からの復旧途上にある古里に思いを寄せ、「耐えしのんだ先の光は、きっと美しい」という自身のメッセージを込めたといいます。

2014年には、堤監督の映画「悼む人」の主題歌として「旅路」を提供しています。堤監督作品の主題歌としては4作目。同曲を収録したアルバム「PROCEED」は2015年1月21日に発売されました。そして、2016年6月のベストアルバム「Re:Us」をはさみ、今回のアルバム「遙かな青」の発表です。

「遙かな青」は2枚組。Disk-1ではこれまでの育美さんの代表曲のセルフカバーと新曲など10曲を収録しています。新曲のひとつは「道〜大船渡線」です。そしてDisk-2では地元東北の著名ミュージシャンとのコラボ作品や客演したキャンペーンソング、そして未発表のライブ音源などを収録しています。

3月5日の三陸新報でもこの新アルバム発売を紹介していました。

熊谷育美
三陸新報3月5日記事より


記事では、Disk-2に収録された曲「この場所で…」のことについて触れています。この曲は、一昨年に〈はまなすホール〉で上演された「星の一番きれいな港町」の挿入歌です。この演劇は、気仙沼出身の森まどかさんや小野寺志織さんらが上演しました。このブログでも紹介したので覚えている方もいらしゃるでしょう。

こうして地元紙が育美さんの活動を応援してくれるのはとてもありがたいことですね。記事には気仙沼市内での販売店情報が記されていました。3月7日から「海の市」「スタジオアート」(南郷)「ブルースカイマーケット」(南町紫神社前商店街)「炎」(赤岩石兜)です。

すでにこのブログでも紹介しているように、3月17日の〈めぐろパーシモンホール〉東日本大震災復興支援コンサートに熊谷育美さんも出演します。きっと新アルバムに収録された新曲も歌ってくれることでしょう。楽しみにしています。

熊谷育美さんのメジャーデビュー10周年を祝うとともに、新アルバムが多くの人に届くことを願っております
どうぞよろしく。


 

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気仙沼内湾醸造所

2月3日の三陸新報に、気仙沼の内湾地区でクラフトビールのブリュワリー(醸造所)の建設計画が進められているとの記事が掲載されていました。場所は、今夏完成予定の(仮称)スローフードマーケット内です。

2月3日クラフト

三陸新報2月3日記事の一部イメージ


この施設を計画しているのは合同会社ブラック・タイド・ブリューイングです。ブラック・タイド/Black Tideは黒潮の意。代表をつとめるのは2018年外食アワード受賞者でもあるプロダクトオブタイムグループ代表の千倫義(せん ともよし)さん。同社は、「ネオ大衆酒場」の先駆けである「大衆酒場BEETLE」をはじめ、10店以上の飲食店を展開しています。

記事によれば千さんは、2年程前に気仙沼地域開発の菅原昭彦社長から飲食店出店のアプローチを受けたそうです。千さんは「気仙沼のためなら」とクラフトビール事業を提案して、共同で検討・準備を進めてきたといいます。

ブリュワリーは今週のオープンを予定しており、醸造長には、アメリカの醸造家和トニー・ジェームスさんを迎えます。記事には中心メンバーの一人として、クラフトビール業界の第一線で活躍するエイリアス代表田嶋伸浩さんのお名前もありました。

「スローフードマーケット」は、昨年10月に復興庁に認定された「まちなか再生計画」の紹介のなかに、生鮮食料品を扱う八百屋や鮮魚店、ビアレストランなど5店舗が入居する予定とありました。このビアレストランが今回の計画店舗でしょう。「スローフードマーケット」とともに、共同店舗型商業施設「スローストリート」も建設されます。両施設とも木造平屋建てです。

これら「(仮称)スローフードマーケット」「(仮称)スローストリート」と既設の南町海岸商業施設「ムカエル」の3施設によって「(仮称)内湾スロー村」が構成されることになります。

気仙沼市内湾地区まちなか再生計画の概要書から配置図を紹介しておきましょう。


配置図


今回の記事は、スローフードマーケット内の一部店舗についてでしたが、今後はほかの店舗、そして全体施設イメージなどが伝えられることでしょう。今夏の完成を楽しみにしております。

2018年10月16日ブログ「まちなか計画認定」
プロダクトオブタイムグループ会社概要

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マルテイの丁の字

三陸新報の連載「わが社の屋号」2月19日掲載の15回目は、メバチマグロやマグロなどを扱う〈斎勝商店〉さんでした。屋号は○印に丁の字〈マルテイ〉。前回のまるきた商店さんと同じく所在地は気仙沼市弁天町です。記事の写真にうつる本社・工場は、震災から4年後の平成27(2015)年5月に完成しました。

マルテイ
三陸新報2月19日記事より


この「わが社の屋号」連載記事の面白さは、各社の創業期の話が紹介されていることです。今回のマルテイさんの記事では創業を昭和初期としてありましたが、ネットの同社サイトでは大正としています。マルテイさんに限らず、創業年をどのように定めるかというのは、法人化時期とは違い案外難しいのです。記事には、初代の斎藤勝兵衛さんが、魚市場の仕事に携わっていた経験を生かし、魚町でサンマやヨシキリサザメ、エビなどの買い付けを行うようになったのが始まりとあります。これが大正の終わりごろから昭和のはじめにかけてのことだったのでしょう。当時の魚市場は旧エースポート、現在のムカエル(迎)近辺にありました。

斎勝(さいかつ)の名は、斎藤勝兵衛さんの名に由来します。そして、屋号の〈マルテイ〉には、〈仕事は丁寧に〉という意味が込められているといいます。丁寧の丁。

斎勝商店さんのサイトに企業理念が記してありました。そこにも〈仕事は丁寧に〉という言葉が。そして〈魚の美味しさをたくさんの人に伝える〉〈気仙沼メカジキのブランド化〉なども。

同社サイトには3代目 斎藤圭介社長のあいさつも。そこで震災について次のように記しています。〈(東日本大震で)当社も大きな被害を受けました。海に近い地区であったため、自宅も事務所も加工場も大津波で流失し、「大物一本」で勝負してきた私の手元には商売道具の手鉤一本だけがのこりました〉と。〈大物〉とは、マグロのことでしょう。

私は〈手鉤(てかぎ)一本〉という言葉から、初代 斎藤勝兵衛さんの創業時の姿を連想しました。〈丁〉の字には、〈働きざかりの壮年男子〉という意味もあるようです。創業時と震災後の事業再建のイメージが重なったのです。

斎勝商店サイト/会社情報
 

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外国人技能実習生

外国人労働者の受け入れ拡大に向けた改正出入国管理法は昨年12月8日に成立し、本年4月に施行されます。これにより、一定の技能を持つ外国人や技能実習修了後の希望者に新たな就労資格が与えられることになりました。気仙沼では、2月2日に市が主催しての外国人受け入れに関する説明会が開催されるなど、新制度に高い関心が寄せられています。

本日の話は、新制度施行の気仙沼への影響などについてではありません。もっと単純な話。そもそも、気仙沼市での外国人技能実習生は何人なのかということ。私は昨年12月18日の三陸新報記事でその人数をはじめて知りました。記事には気仙沼市議会12月定例会の一般質問内容が紹介されていました。その中の村上伸子議員(所属会派「未来」)の質問に対する市長の回答内容にその数字があったのです。気仙沼市での外国人技能実習生は2018年11月末現在で333人です。

12月18日質疑
三陸新報12月18日記事の一部イメージ

記事では質問と回答を要約して示していますが、正確を期するために市議会サイトで公開されている会議録を参照してポイントをまとめます。

まず質問はつぎの3点。①気仙沼市の在住外国人の現状とこれからについて ②今後増加が予想される技能実習生への対応 ③市民の生活に資する多文化共生のあり方への考え。これに対する菅原市長の回答から、在住外国人と外国人技能実習生の数に関する内容を以下にまとめます。

◎気仙沼市在住外国人の概況
本市に住民登録をしている外国人は2018年11月末現在で19国籍、555人。国籍はインドネシア173人、中国127人、フィリピン90人、ベトナム64人など。震災前の平成23年2月では16国籍、464人。中国295人、フィリピン76人、インドネシア34人など。震災後、一旦は総数で減少したものの、現在は国籍の変化を伴いながら増加傾向にある。

◎技能実習などの在留資格
在留資格については、技能実習に関するもの333人、永住者123人、婚姻等に関するもの30人。市内に在住する技能実習生333人についての国籍別ではインドネシア171人、ベトナム63人、中国54人など。

◎各企業における技能実習生の受け入れ状況
全国に存在する監理団体から派遣されていることもあり、詳しくは把握できていないが、市内にある2つの監理団体については、市内の縫製企業3社に中国人22人、水産加工企業7社にインドネシア人と中国人合わせて113人を派遣している。(市長回答内容は以上)


今年に入って1月31日の三陸新報では、宮城労働局がまとめた気仙沼市と南三陸町での2018年10月末現在の外国人雇用状況を紹介していました。

1月31日外国人労働者

三陸新報1月31日記事の一部イメージ

この記事によれば、ハローワーク気仙沼管内(気仙沼市、南三陸町)の87事業所が計669人の外国人を雇用しています。在留資格別では「技能実習」が541人と全体の8割を占めています。前年同期より205人の増加となっています。

気仙沼市と宮城労働局とでは、統計が違うために単純な計算はできませんのであくまで参考値ですが、気仙沼市と南三陸町の合計数669人から気仙沼市の333人を引いた336名程度が南三陸町の外国人技能実習生数なのでしょう。

なお、冒頭で紹介した気仙沼市議の村上伸子さんは昨年4月の市議選で初当選しました。以前は市の職員として「気仙沼市小さな国際大使館」などで在住外国人のお世話をしていた経験があります。そうした経験や知見があるだけに、法制度が大きく変わるなかでの市の認識や対応をただしたということでしょう。議論のベースとなる基本的な情報を知ることができた良い質問だったと感じています。

本日のブログは以上です。くりかえしになりますが、気仙沼市の外国人技能実習生は昨年11月末現在で333人ということ。3ならびということでどうぞよろしく。今週はこれにて。
 

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プロフィール

気中20回生支援会

Author:気中20回生支援会
東日本大震災で被災した気仙沼中学校第20回卒業生(1967年3月卒/67~68歳)たちを支援する首都圏在住同級生を中心としたグループです。魚町出身東京在住の3年8組小田が書いています。

twitter:@kechu20

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